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【社会】

「鎌 近 再 生」 旧神奈川県立近代美術館 鎌倉 あすから公開

平家池に映る「鎌倉文華館鶴岡ミュージアム」=神奈川県鎌倉市で

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 日本初の公立近代美術館として親しまれ、三年前に閉館した旧神奈川県立近代美術館 鎌倉(鎌倉市)が、文化交流施設「鎌倉文華(ぶんか)館 鶴岡ミュージアム」として生まれ変わった。モダニズム建築の傑作とされる形状を残し、耐震補強やバリアフリー化などの改修を施した。六月八日の開館に先立ち、建物や改修内容を紹介する建築公開「新しい時代のはじまり」が今月二十日〜五月六日に行われる。 (北爪三記)

 白色を基調とした箱のような外観が、池の水面に映る。「風と光を感じながら、この建物を楽しんでほしい」。鎌倉文華館の学芸員川人未来(かわひとみき)さん(28)が語る。

 旧美術館は一九五一年、鶴岡八幡宮境内に開館。世界文化遺産の国立西洋美術館(東京都台東区)を手掛けた近代建築の巨匠ル・コルビュジエに師事した建築家坂倉準三(〇一〜六九年)が設計した。九九年には、近代建築の調査保存をする国際組織に「日本の近代建築二十選」に選ばれた。

 しかし国史跡の八幡宮境内にあるため、文化財保護法の制約から大規模な老朽化対策工事ができず、二〇一六年三月に六十五年の歴史に幕を下ろした。

 それを惜しんだのが市民や建築界。建物の保存を求める署名や要望を寄せ、県は閉館後の一六年十一月に重要文化財に指定。無償譲渡を受けた八幡宮が改修を進めていた。

 耐震補強やエレベーター設置などを図り、建物西側だった正面入り口を東側に移した。池越しに建物を眺められる周遊路も整備。吹き抜けのピロティにあるコンクリート製の手すりや、保存室(倉庫)はできた当初のまま残した。

 旧美術館の所蔵品は、県立近代美術館の他の二館に移され、新たな鎌倉文華館の展示は八幡宮の所蔵品が中心となる。八月オープン予定の付属棟(約二百平方メートル)には、一〇年三月に強風で倒れた八幡宮の大銀杏(おおいちょう)の幹を展示するほかカフェなども備える。

 吉田茂穂宮司は「鎌倉の歴史や文化、文学、仏教、禅などを紹介していくビジターセンターの要素を持ち、美術展も年三〜四回続けて伝統を引き継いでいきたい」と話している。

 建築公開の入館料は中学生以上五百円、小学生以下無料。問い合わせは同館=電0467(55)9030=へ。

 

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