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【社会】

<ドキュメント改元>平成最後の日、写すンです 平成生まれ企画「僕らの卒業式」

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 平成生まれの男性2人が、平成最後の日となる30日の様子を写真に収めて展示するプロジェクトを進めている。使うのは、平成の時代に長く親しまれた使い切りカメラ「写ルンです」。「平成が終わルンです」と銘打ち、約2000人が参加し、生まれた時代の最後の思い出をフィルムに焼き付ける。参加募集は終わったが、作品を7月に都内で展示する。 (神野光伸)

 プロジェクトの仕掛け人は、目黒区の会社員峯尾雄介さん(27)=写真(左)=と、台東区のデザイナー稲沼竣さん(28)=同(右)。二人は高校で同級生だった。稲沼さんは「平成は僕らの思い出がすべて詰まった時代。その最後の瞬間を多くの平成生まれで共有したかった」と狙いを語る。

 プロジェクトに先立ち、昨年の「平成最後の夏」にちなんでつくったのが「平成ゆとりTシャツ」。「平成生まれはゆとり世代というイメージがあるから」と峯尾さん。胸元に平成の始まりと終わりの年を西暦で入れ、ゆったり着られるようにLサイズ以上をインターネットで販売した。

 十〜二十代の共感を呼び、七百五十着も売れたことから「夏の思い出を多くの人が残せれば」と写真の募集を発案。「写ルンです」を販売する富士フイルムに協力を依頼した。提供された「写ルンです」を、Tシャツを購入した百人に贈り、八月三十一日に撮影してもらった写真の展示会を都内で開いた。

 スマートフォンでの撮影が当たり前の時代に「写ルンです」を使うのは、現像するまで作品の出来栄えがわからず、撮影可能な枚数も二十七枚と限られているから。終わりが見えた平成に、撮影枚数に終わりのあるカメラを重ねた。

 稲沼さんは「写真の修整もできないし、一コマ一コマがすごく大事。平成の時代そのものが人生で、改元を初めて迎える僕らにとって、今は卒業式に向かって気持ちが高まっていくような感覚なんです」と話す。

 三月に参加者を募った今回のプロジェクトでは、別のデザインのTシャツを作り、購入した約二千人に「写ルンです」を配布した。参加者が四月三十日に各地で撮影した写真を、七月に都内三カ所で展示する。被写体は人物、風景、何でもOK。峯尾さんも稲沼さんも「写ルンです」を手に、去りゆく時代の最後の一瞬を写真に収めるつもりだ。

平成生まれの100人が昨年8月31日に使い切りカメラで撮影した「平成最後の夏」=稲沼竣さん提供

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