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【社会】

太陽系解明へ新たな扉 地下岩石採取へ はやぶさ2クレーター形成

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は二十五日、「はやぶさ2」が発射した金属弾で小惑星りゅうぐうに人工クレーターができたことを確認したが、画像を見た専門家からは驚きの声が上がった。

 「大きくてびっくり。太陽系の起源と進化に迫る扉が開いた」と、クレーター実験チームの和田浩二・千葉工業大主席研究員は声を弾ませた。

 大きな穴が開きやすい砂地の場合でも、ようやく十メートルを超す程度と計算していた。だが、今回は硬い岩場で十メートル以上のクレーターができた。

 画像を見ると、形はいびつな楕円(だえん)形。表面にあった岩は吹き飛んで移動しているように見える。「岩の下には砂の層が広がっていたのか」と推測する。

 チームの荒川政彦・神戸大教授も「りゅうぐうの重力が小さいことを考えても、かなり大きい」と驚く。地球上で同様の条件で実験しても直径一〜二メートルにしかならないという。

 「これだけ大きなクレーターができたのは、私たちが知らないメカニズムや、りゅうぐうの物質に特徴があるからではないか。すごく興味をそそられている」と興奮気味に話した。

 クレーターづくりの科学的な目的は大きく二つ。実際の宇宙で天体衝突の物理法則を探ること。もう一つは、保存状態のよい地下の岩石を採取して、生命の材料となるアミノ酸や水を探すことだ。チームは一つ目の目標で予想以上の成功を収め、同時に宇宙探査の新しい手法を示した。 (増井のぞみ、三輪喜人)

「はやぶさ2」による人工クレーター形成を確認し、拍手して喜ぶ運用チーム=25日、相模原市中央区のJAXA宇宙科学研究所で(同研究所提供)

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