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【社会】

青春ネットドラマ 女子ラグビー人情物語 小岩舞台、ロケもほっこり

江戸川河川敷で練習するメンバー(いずれもドラマのワンシーン)=小岩セブンズ製作委員会提供

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 東京の下町で奮闘する女子ラグビーチームを描く青春ドラマ「小岩セブンズ」(全7話)が、今月からインターネットの動画配信サイトで無料公開されている。メガホンをとったのは元ラガーマンで演出家の中西広和さん(47)。日本で今秋にラグビーワールドカップが開催されることもあり、ラグビーとの関わりが深い江戸川区を舞台に設定。「下町の風土やあふれる人情味を伝えたい」との思いを込めた。 (加藤健太)

 ドラマは、七人制ラグビーに打ち込む女性たちが、地元の応援を支えにたくましく成長していくストーリー。ほぼ全てのシーンを、JR総武線小岩駅を中心とする江戸川区の小岩地区で撮った。

 十三日に公開された初回は、長さ九百五十メートルの巨大アーケードが続く小岩フラワーロード商店街の場面で幕開け。チームの新コーチが焼き鳥店やいなりずし店、和菓子店を巡り、店主の気さくな接客を受けた。コーチの合流後、セブンズが開放感いっぱいの江戸川河川敷でパス交換するシーンで締めくくった。二回目はチームの絆が深まっていく過程などが描かれている。

 「テレビドラマ『スクール・ウォーズ』のような泥くさい作品を意識した」と中西さん。普段は舞台の演出・脚本を手掛けており、今回、制作会社から「日本の魅力を伝えるドラマ」の企画・監督を依頼された。自身が高校から社会人時代まで続けたラグビーを物語の主題に据えることにした。

 ロケ地選びでは「近年、日本人が大切にしてきた人付き合いが薄れている」と思い、都内で古き良き昭和のイメージが残る撮影地を探し求めた。

 行き当たったのは、幅広い年代がラグビーに親しむ江戸川区。ラグビーのできるグラウンドが六面あり、二〇一三年に東京で開かれた国民体育大会のラグビー会場になったほか、学生の全国大会やトップリーグの公式戦も開かれている。普及を目的とした区主催のラグビー祭もあるなど、うってつけの場所だった。

 その中で最も気に入ったのが小岩だった。「住民が一番気さくに話し掛けてくれた」といい、街頭で今も続く紙芝居も、楽しかった記憶をよみがえらせてくれた。「日本の伝統文化が息づいている」という。

 小岩の店主たちは、飛び込みの出演依頼にも快く応じてくれた。厳しく冷え込んだ一月の撮影時には、温かいコーヒーの差し入れもあった。「家族のように接してくれる人ばかり。撮影を終えて、さらにほれた」と中西さん。「昭和の懐かしさも漂う作品に仕上がった。人のつながりの素晴らしさを感じてほしい」と話している。

江戸川の河川敷で気合を入れる小岩セブンズ

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◆ユーチューブで無料公開中 全7話毎週土曜に配信

 ドラマ「小岩セブンズ」は全七話で、毎週土曜日に一話ずつ動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開する。制作は音楽家のつんく♂さんが社長を務めるTNX社(東京都港区)で、若手の声優・タレントの志望者、お笑い芸人らが出演。東京五輪・パラリンピックを機に日本文化の海外発信を進めようと、全国の芸術イベントや伝統行事を政府が認証する「beyond(ビヨンド)2020プログラム」に選ばれた。同社の生方信堂(しんどう)プロデューサー(50)は「地上波や有料配信の本格ドラマにはない素朴さにこだわった。各回十〜二十分に収めたので、通勤通学時に気軽に視聴してもらえたら」と話している。

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