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【社会】

<税を追う>五輪経費から3会場除外 改修に243億円、国負担

工事が進む国立代々木競技場=東京都渋谷区で(岩本旭人撮影)

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 二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの競技会場のうち、国立代々木競技場など既存の三施設の改修に、国が少なくとも二百四十三億円を負担することが分かった。国は五輪絡みの経費とみなしていないため、大会経費や関連経費に計上されず、隠れた格好になっている。大会を翌年に控える中、間接的な経費を含めた費用の全容はいまだに不透明なままだ。 (原田遼、中沢誠)

 ほかの二施設は、サッカー会場となる日産スタジアム(横浜国際総合競技場)と、野球やソフトボールの会場となる福島県営あづま球場。国がスポーツ振興くじによる財源などから、改修費を補助している。

 国が全額負担する代々木競技場は、ハンドボールなどの会場となる第一体育館と第二体育館を改修する。スポーツ庁は総額で百八十億円を見込んでいる。

 体育館を運営する日本スポーツ振興センター(JSC)によると、五輪の会場基準を踏まえたバリアフリー化のほか、耐震工事や老朽化した設備を更新する。昨年一月から始まった第一体育館の工事は、当初の七十四億円から百四十億円にまで膨らんでいる。今後着手する第二体育館を含めた総費用は、スポーツ庁が見込む百八十億円に収まらない可能性が出てきた。

 日産スタジアムとあづま球場の改修費は、百三十億円と十五億円。このうち国は、五輪会場に対応したバリアフリー化や照明機器の改修などに、それぞれ五十三億円と十億円を負担することになっている。

 政府の五輪・パラリンピック事務局は一月末、一三〜一九年度の予算ベースで大会と関連の強い経費を含めた国の負担分を「二千百九十七億円」と公表した。

 今回判明した改修費二百四十三億円のうち、国は既に三十二億円を支出したが、政府は「五輪名目で予算を付けたわけではない」として関連経費にも含めていない。ただ、政府の担当者は「使い道を見れば大会との関連は強いと思う」と説明。今後、既存施設への支出を精査し、関連経費への算入を検討するという。

 一方、会計検査院は昨年、国が一三〜一七年度に支出した八千十一億円を大会関連費用と指摘したが、支出済みの三十二億円はここにも含まれていない。国側が検査院に説明した五輪関連事業に、三施設の改修が盛り込まれていなかったからだ。

 大会経費は開催に直接かかる費用を一兆三千五百億円と試算。都と大会組織委員会が六千億円ずつ、残りを国が負担する。この他に都は、大会までにかかる関連予算を八千百億円と見込む。関連経費を含めると、大会の総コストは三兆円規模に上る。

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