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【社会】

復興拠点 汚染土200万立方メートル 除染で発生、最終処分未定

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 東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域の一部を再び人が住めるように整備する福島県内六町村の「特定復興再生拠点区域(復興拠点)」の除染で、汚染土などが最大約二百万立方メートル出ると環境省が試算していることが分かった。復興拠点の除染による汚染土の総量が明らかになるのは初めて。

 試算量は東京ドーム一・六個分に相当。汚染土は同県双葉、大熊両町にまたがる中間貯蔵施設に搬入する計画だが、既に福島県内の除染では約千四百万立方メートルが発生しており、復興拠点の整備に伴い搬入量がさらに増えることになる。最終処分地はまだ決まっておらず、停滞する議論の活発化が求められそうだ。

 環境省は二〇一八年度に復興拠点の除染方法を検討するため、富岡町や飯舘村など六町村の復興拠点を対象に調査を実施。各地点の放射性物質による汚染状況を踏まえ、地表から削り取る土壌の厚さを複数パターンで算出したところ、家屋や大型施設、農地の除染に伴う汚染土(廃棄物を含む)の総量は、一六一・二万〜一九八・七万立方メートルに上った。

 六町村のうち浪江町では復興拠点六百六十一ヘクタールから最大六七・二万立方メートルの汚染土が発生する。全域に出ている避難指示の一部が四月十日に解除された大熊町(復興拠点八百六十ヘクタール)では、最大四九・六万立方メートルとの結果が出た。

 環境省は、中間貯蔵施設に搬入した汚染土のうち、放射性セシウム濃度が一キログラム当たり八〇〇〇ベクレル以下のものについては道路整備などで再利用する方針を掲げている。一方、復興拠点の汚染土は、他の地域に比べ放射性物質が高濃度の可能性が高く、再利用できるかは不透明だ。

<特定復興再生拠点区域> 東京電力福島第一原発事故による避難区域のうち、放射線量が年間50ミリシーベルトを超え立ち入りが制限されている「帰還困難区域」の一部に、住民の居住再開を目指し除染やインフラ整備を進める区域。略称は「復興拠点」。自治体策定の整備計画を政府が審査し、首相が認定する。放射線量が5年以内に基準(年間20ミリシーベルト)以下に低減することや、居住に適することなどが条件。福島県の双葉町、大熊町、浪江町、富岡町、飯舘村、葛尾村で整備が進んでいる。

 

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