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【社会】

大嘗祭、栃木・京都産米に 亀の甲羅で栽培地占う 皇居で「斎田点定の儀」

斎田点定の儀で、神殿前庭のテントの斎舎に入る楠本祐一掌典長ら=13日、皇居の宮中三殿で

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 天皇陛下の即位儀礼の一環で、十一月の大嘗祭(だいじょうさい)で使う新米を栽培する「斎田(さいでん)」をどの地方にするかを決める「斎田点定(てんてい)の儀」が十三日午前、皇居・宮中三殿の神殿の前庭で行われた。儀式では亀の甲羅を焼いて占う「亀卜(きぼく)」という伝統的手法が用いられ、斎田のうち東日本の「悠紀田(ゆきでん)」を栃木県に、西日本の「主基田(すきでん)」を京都府に設けることが決まった。 (阿部博行)

 儀式では、国内の神々をまつる神殿に祭祀(さいし)をつかさどる楠本祐一掌典長(しょうてんちょう)が「斎田決定について神意を示していただきたい」という趣旨の祝詞(のりと)を読み上げた。前庭に設けたテントの斎舎(さいしゃ)に衣冠姿の四人が入り、非公開の亀卜を行った。

 宮内庁は、アオウミガメの甲羅を将棋の駒形に薄く加工した亀甲(縦二十四センチ、横十五センチ、厚さ一ミリ)を八枚用意。掌典がウワミズザクラの割り木を火鉢にくべて一枚ずつあぶり、亀裂の入り方で両府県に決まった。亀裂の読み解き方など具体的な占い方法は秘儀として明らかにされていない。

亀卜に用いられる亀甲の板=いずれも宮内庁提供

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 儀式には山本信一郎長官をはじめ、宮内庁の大礼委員会委員ら十四人が参列。結果は陛下に報告した後、両府県の知事に連絡された。宮内庁は今後、知事と地元農業団体から斎田候補の農家を推薦してもらい、新穀の提供を依頼する。平成のときは悠紀田、主基田とも約二百十キロずつの新穀を購入した。

 <アオウミガメ>国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に分類され、ワシントン条約で国際取引が規制されている。小笠原諸島が国内最大の繁殖地で、東京都から特別に許可された地元漁協が年間135匹を食肉用として捕獲している。宮内庁は小笠原村から、産業廃棄物として処分予定だった8匹の甲羅を譲り受け、べっ甲職人に依頼して2匹の甲羅から亀卜用の亀甲10枚を製作。今回未使用の6匹の甲羅と2枚は将来の代替わり儀式に備え保管する。

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