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【社会】

在京当番日、不在15回 原子力事故対応 地元千葉へ 白須賀文科政務官

白須賀貴樹氏

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 原子力を含む科学技術担当の文部科学政務官である白須賀(しらすか)貴樹氏(衆院千葉13区、三期)が、昨年十月の就任から今年三月末までに「在京当番」として都心で待機しなければならなかった延べ二十日のうち、少なくとも十三日は選挙区がある千葉県内にいて、選挙応援などしていたことが分かった。当番は、原子力研究施設で事故が発生した場合などに大臣に代わって対応することもある大事な役割。危機管理への認識が問われる。

 文科省は、廃炉中の高速増殖原型炉もんじゅなど多くの原子力研究施設を所管し、放射性物質漏れなどの深刻な事故時には大臣、副大臣、政務官の「政務三役」が対応する。巨大地震や原発事故、外国の武力攻撃などの緊急事態では全閣僚が官邸に集められ、大臣が不在の場合は副大臣や政務官が代理で出席する。

 本紙は、情報公開請求で文科省の在京当番の記録を入手。文科省は、柴山昌彦文科相が在京なら当番でも都心を離れて構わないという運用をしているため、柴山氏の出張や選挙区入りなどを本人が会員制交流サイト(SNS)で公開している活動記録で確認し、白須賀氏が都心にいる必要があった日を絞り込んだ。

 その結果、待機していなければならなかった日が少なくとも二十回あったが、白須賀氏のSNSを照合すると、そのうち十三回は都心を離れて千葉県内へ出ていた。県議選が告示された三月二十九日も当番だったが、地元の富里、鎌ケ谷、柏、印西、白井各市で自民党候補らを応援していた。

 白須賀氏は復興庁政務官も兼務。同庁の在京当番でも少なくとも三回、都心を離れ、うち一回は文科省当番の日でもあった。

 白須賀氏の行動について、文科省は取材に「一時間以内に参集できると政務官や担当秘書官が判断した。制度の運用の範囲内」、復興庁は「適切に日程調整している」と回答。白須賀氏の事務所は取材に「文科省が回答した通り」としている。

 だが、インターネットの経路検索サービスで調べると、たとえば印西市役所から東京・霞が関の文科省までは、車でおおむね一時間二十分以上。電車でも一時間半はかかる。

 自民党の政務官経験者は「在任中、在京当番の日は全ての地元日程を断った。実際に一年のうちに三回くらい呼び出しもあった。当番の日に都心にいることは、内閣の一員として当然の責務だ」と話している。 (宮尾幹成)

 <在京当番>2003年11月に閣議了解された制度。各省庁に対して、大臣が東京を離れる場合、緊急事態に備えて東京で待機する副大臣か政務官を決めておくよう求めている。「東京」の範囲は省庁により異なり、文科省は「都内に限らず、おおむね1時間以内に役所に駆け付けられる場所」としている。

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