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【社会】

23区豪雨浸水「20分先」見える化 予測、避難に活用

2018年8月27日の豪雨での新宿駅周辺の浸水状況を推測した画面。青、緑、黄、オレンジ、赤の順に浸水が深くなる=関根教授提供

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 都市部のゲリラ豪雨で思いがけない浸水被害を防ごうと、二十分先の道路の浸水状況を予測できるシステムを、早稲田大などが開発した。まずは東京都二十三区内を対象に六月末ごろから試験運用を開始し、来年の東京五輪・パラリンピックまでに本格稼働を目指す。研究チームは、都市部の浸水被害予測システムは世界初としている。

 このシステムでは、下水道や貯水施設などインフラの整備状況や、建物や公園の立地などから都市環境のデータベースを作っておき、雨が降った際に国土交通省の雨量観測や気象庁の情報を掛け合わせ、一分ごとに現状を、五分ごとに二十分後の浸水状況を計算。インターネットサイトの地図上に、道路の浸水を一〜十センチなら青、十〜二十センチなら緑、八十センチ以上なら赤色など色分けして表す。

 このシステムを使い昨年八月に都内で起きた豪雨のデータで計算したところ、写真で確認できる冠水地点の誤差は水深五センチ程度だったという。

 事前に浸水が分かれば、避難に生かせるほか、自治体や鉄道会社の浸水対策や、救急車や消防車が最適な経路を選んで出動できるなどの利用法が期待できる。

 チームの代表、関根正人・早稲田大教授(土木工学)は「東京五輪などの期間中にも豪雨が起きるかもしれない。浸水を事前に伝えられるようにしたい」と話した。横浜市や川崎市のインフラのデータベースも作成。運用できる地域を拡大したいとしている。 (三輪喜人)

 

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