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【社会】

介護人手不足 虐待 11年連続増

 高齢者施設の職員による入所者への虐待は近年、急増しており、刑事事件に発展するケースも後を絶たない。

 川崎市の介護付き有料老人ホームで二〇一四年、入所者の男女三人が相次いで転落死した事件では、三人をベランダから投げ落として殺害したとして殺人罪に問われた元施設職員の男が昨年三月、横浜地裁で死刑判決を受けた。

 男は公判で無罪を主張していたが、裁判長は、介護の鬱憤(うっぷん)を晴らそうとしたり、転落直後の被害者の救急救命措置をして周囲の称賛を得ようとしたりしたのが動機だと指摘した。被告側は控訴した。

 一七年八月には、東京都中野区の介護付き有料老人ホームで、入所者の男性=当時(83)=が死亡。浴槽に投げ入れて殺害したとして、宿直勤務だった元職員の男が殺人罪で起訴された。捜査関係者によると、男は逮捕当初、「布団を何度も汚されて腹が立った」と供述していた。

 厚生労働省によると、特別養護老人ホームなど介護施設の職員による高齢者への虐待は、一七年度に五百十件(前年度比五十八件増)あり、過去最多を更新した。十一年連続で増えている。背景には、高齢者の増加や介護現場の人手不足による負担増などがあるとみられている。厚労省によると、被害者の約八割は認知症があった。虐待の種類(複数回答)は、暴力や拘束などの身体的虐待が約六割を占め、最多。暴言などの心理的虐待、介護放棄と続いた。

 

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