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【社会】

殺害容疑の元職員 被害者引きずり連れ戻す 品川、施設カメラに映像

根本智紀容疑者

写真

 東京都品川区の高齢者施設で入所者の黒沢喜八郎さん=当時(82)=が殺害された事件で、施設内のカメラに、殺人容疑で逮捕された元同施設職員根本智紀(ともき)容疑者(28)が黒沢さんの体を引きずりながら居室に連れ戻す様子が写っていたことが、複数の関係者への取材で分かった。 (西川正志、奥村圭吾、市川千晴)

 警視庁捜査一課によると、黒沢さんは肋骨(ろっこつ)が折れ、腹部の臓器が激しく損傷していた。一課は根本容疑者が黒沢さんを居室に引きずり込んだ後、強い力で暴行を加えたとみて調べている。

 事件があったのは、介護付き有料老人ホーム「サニーライフ北品川」。施設関係者や黒沢さんの次女(52)によると、施設のカメラには四月三日午後十時二十分ごろ、根本容疑者が、あおむけの状態で背中をすりながら居室から出ようとする黒沢さんの足をつかみ、引きずって室内に連れ戻す様子が写っていた。

 施設関係者によると、黒沢さんは足が不自由で、本来は車いすを使うなどして介護する必要があった。施設側は「黒沢さんへの対応に問題があった」などとして、根本容疑者を四月十日付で懲戒解雇した。

 一課によると、事件のあった四月三〜四日の当直勤務は、根本容疑者と女性職員二人の三人体制。根本容疑者は三日午後八時以降、複数回、黒沢さんの居室に出入りする姿がカメラに写っていた。

 根本容疑者は四日午前一時四十五分ごろ、自ら一一九番。黒沢さんは五日午前、出血性ショックで死亡した。

 根本容疑者は「暴行を加えたことはない」と容疑を否認している。

 サニーライフ北品川は昨年十一月に開設。定員は六十六人で全室個室。根本容疑者は開設当初から働いていた。

 施設関係者によると、根本容疑者は事件当日、午後四時〜午前九時の当直勤務で、黒沢さんの部屋がある三階を担当。根本容疑者が一一九番する前、黒沢さんは「胸が苦しい」と訴えていたという。

 厚生労働省によると、施設職員による高齢者への虐待は、二〇一七年度に五百十件(前年度比五十八件増)あり、過去最多を更新。十一年連続で増えている。

 

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