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【社会】

弾薬保管 与那国も説明せず 陸自貯蔵庫 防衛省、隠ぺい否定

与那国駐屯地の弾薬庫の入り口=2016年12月、沖縄県与那国町で(猪股哲さん提供)

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 日本最西端の与那国島(沖縄県与那国町)に二〇一六年三月に新設された陸上自衛隊「沿岸監視隊」配備を巡り、防衛省が一三年八月に町に提出した住民への説明資料に、駐屯地内に迫撃砲弾などを保管する弾薬庫を「貯蔵庫」と記載していたことが、町や防衛省などへの取材で分かった。弾薬を保管することが一切説明されないまま住民投票が行われ、配備に賛成の結果が出ていた。 (望月衣塑子)

 防衛省については、今年三月に開設した宮古島の陸自駐屯地内の弾薬庫についても、住民に「弾薬庫ではなく保管庫」と説明していたことが判明している。

 沿岸監視隊は東シナ海を航行する中国の艦船や航空機をレーダーなどで監視するのが主な任務。町によると、防衛省は一三年八月、「与那国駐屯地等の整備について」というA4判十三枚ほどの資料を示し、外間守吉町長ら複数の担当者に配備を説明した。

 資料には建物計画概要や景観計画、完成イメージ図、環境保全計画などが記載され、迫撃砲弾などを入れる弾薬庫は「貯蔵庫施設」と書かれていた。何を入れるかの説明はなかったという。

 町はこの資料などをもとに、一四年二月に住民説明会を開いた。「貯蔵庫」には言及せず、住民からの質問も、誘致理由や、レーダーの人体への影響、有事の際の避難経路、基地建設後に米軍が使用する可能性などに集中したという。

 同年六月に、反対派の住民らでつくる「与那国島の明るい未来を願うイソバの会」共同代表の山口京子さん(60)らが沖縄防衛局へ公開質問状で「火器・弾薬の保管施設の場所などの計画はあるか」などと尋ねたが、回答はなかった。

 着工後の一五年二月、誘致の是非を問う住民投票が行われたが、賛成六百三十二票、反対四百四十五票と、約六割が賛成する結果に。一年後に沿岸監視隊が発足。その後、防衛省は赤嶺政賢衆院議員の質問に、弾薬庫であることを認めた。

 防衛省整備計画局の複数の担当者は、取材に「部隊を配備するのだから弾薬を置くのは当然で、隠す意図はなかった。これまで呼称が貯蔵庫や保管庫、弾薬庫など統一されていなかったので、今後は『火薬庫』にする」と説明した。

 どんな弾薬を保管しているかは「防衛上の機密で答えられない」とした。一方、ある陸自幹部は取材に「陸自部隊の標準装備である迫撃砲弾と中距離多目的誘導弾、対舟艇・対戦車誘導弾などは配備されているはずだ」と推測した。

 地元で配備に反対してきた飲食店経営の猪股哲さん(42)は「弾薬庫だと説明があれば、住民投票の結果は大きく違ったはず。防衛省は住民に知識がないのをいいことに口をつぐみ続けた」と批判した。

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