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【社会】

トランプ氏相撲観戦 両国最強警戒 荷物検査に90分 座布団投げ禁止

大相撲観戦のため両国国技館を訪れたトランプ米大統領(奥中央)と安倍首相=26日、東京都墨田区で

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 来日中のトランプ米大統領は二十六日、安倍晋三首相とともに、東京都墨田区の両国国技館で、千秋楽を迎えた大相撲夏場所を観戦した。現職米大統領の観戦は初めてで、警視庁は最大規模の警備態勢を敷いて警戒。国技館は終始、物々しい雰囲気に包まれた。厳重な手荷物検査で入場に時間がかかり、お目当ての取組に間に合わなかった観客も。大きな混乱はなかったが、観客からは「警備が厳しすぎる。東京五輪が思いやられる」との嘆きも聞かれた。 (木原育子、平松功嗣)

 両国国技館は、異変に目を光らせる、黒いスーツ姿の警護官(SP)や米大統領警護隊(シークレットサービス)らが、通路や出入り口など至る所に配置された。国技館周辺では、厳重な手荷物検査に長蛇の列も。孫二人と妻と一緒に観戦した会社員の森下修至(ただし)さん(69)=東京都新宿区=は「入場するまで、一時間半もかかった」とぼやいた。

 館内にペットボトル飲料は持ち込めず、自動販売機には「休場」との張り紙。紙コップの飲料水しか提供されないため、館内に入ってからも売店に長い列ができていた。森下さんは「警備が厳重すぎる。この暑さですし、お年寄りにはこたえる。東京五輪ではもっと大変なのだろうか…」。

 観客には「座布団などの物を投げる行為を行った場合は退場の上、処罰される」と書かれた注意書きも配布された。赤字で「刑法第二〇八条暴行罪」と書かれ、法的根拠や罰則などが解説されていた。

 車いすの夫(68)と訪れた合津(ごうつ)洋子さん(67)=福島県いわき市=は、障害者用の自家用車で国技館を訪れた。警視庁の警察官は「すいません」と言いながら不審物がないか、トランクやボンネットを開けて調べたり、警備犬に臭いをかがせたという。「ここまで警戒するとは」と困惑気味。

 トランプ氏らは午後五時前、観戦席に姿を見せた。会場はスマートフォンを手に総立ちになり、一時騒然とした。升席には、肘掛け付きの応接用のイスが用意され、周囲をSPやシークレットサービスが盾のように張り付いて固めた。

 トランプ氏は、前日に優勝を決めていた平幕朝乃山と小結御嶽海(みたけうみ)の取組から最後までの五番を観戦。長い伝統に根差した所作などの様式美と、目の前で繰り広げられる力士の迫力ある取組に見入っていた。関脇逸ノ城(いちのじょう)と平幕妙義龍(みょうぎりゅう)の取組後には、後ろに控えた協会の八角理事長(元横綱北勝海(ほくとうみ))にしきりに質問する様子も見られた。

 トランプ氏らの近くで観戦した横浜市旭区の位高訓(いたかさとる)さん(50)は「立って警護していたSPは、相撲の取組の時だけは座ってくれた。観客に配慮してくれているのも伝わった」と話した。

トランプ米大統領の大相撲観戦に伴い、東京・両国国技館の入り口で手荷物検査を受ける人たち

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