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【社会】

福島産米検査 緩和拡大へ 来春に地域判断 県、「抽出」を容認

コメの全量全袋検査で放射性物質を測定する担当者=2016年10月、福島県郡山市で

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 東京電力福島第一原発事故後、福島県が全ての県産米の放射性物質を調べている「全量全袋検査」について、サンプルだけを調べる「抽出検査」への緩和を認める地域を拡大することが二十六日、分かった。従来は避難区域にならなかった市町村に限り、早ければ二〇二〇年産米から切り替える方針だったが、かつて一部地区が避難区域に指定された市町村も加える。

 一五年産米以降、国の基準値(一キロ当たり一〇〇ベクレル)超えは出ていない。検査の実務を担う市町村の負担が減り、正常化に向けた動きと歓迎する向きがある一方で、全量全袋という厳しい検査を緩めることに風評被害を懸念する声もある。

 実際にどの自治体が切り替えるかは、地元の意向を踏まえ、県が各自治体と協議し来年春ごろ最終的に判断。原発事故後に国の避難指示が出た十一市町村のうち、主に、避難区域が一部にとどまった南相馬市と田村市、川俣町、川内(かわうち)村の四自治体が抽出検査を選べる。残りは指示が全域に及んだり、現在も続いたりするため、対象外とみられる。

 県が四月、自治体の意向を調査した。対象となる四自治体のうちの一部は全域で抽出検査への移行を検討している。かつて避難区域になった水田については全量全袋検査を継続するが、それ以外は抽出検査への移行を望む自治体もある。

 全量全袋検査は一二年に開始し、年間約三十五万トンのコメを一袋ずつ調べるもので、県によると世界初の取り組み。一九年産米で基準値超えが出なければ、抽出検査を始める。

 全量全袋調査は農家が検査場に運び入れる手間や、自治体職員が検査業務を担うケースもあり、地元にとって重荷になっている。

 

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