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【社会】

高致死率ウイルス初輸入へ 今夏にもエボラなど 感染研「了承」

学校や住宅地に隣接する国立感染症研究所村山庁舎=30日、東京都武蔵村山市で

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 国立感染症研究所は三十日、致死率の高いエボラ出血熱などを引き起こすウイルスを、国内に初めて輸入する方針を決めた。来年の東京五輪・パラリンピックを踏まえ、多様な国の人が集まり感染症が持ち込まれる可能性に対処するためという。ウイルスが運ばれる予定の東京都武蔵村山市の同研究所村山庁舎で同日行われた住民への地元説明会で、一部反対意見があったが、おおむね了承されたとしている。早ければ今夏にも輸入する方針。 (井上靖史、服部展和)

 同研究所には、二〇一五年に国内で唯一、致死率が最も高い感染症ウイルスを扱うことが許された「バイオセーフティーレベル(BSL)4」施設がある。病原体を輸入したり、所持するには厚生労働相の指定が必要なため、今後、感染症法に基づき、輸入と譲渡の指定を受ける手続きが進められる。

 輸入するのは、エボラ出血熱と南米出血熱、ラッサ熱、クリミア・コンゴ出血熱、マールブルグ病の原因ウイルス。いずれも国内に存在しないウイルスで、国内での感染症の報告例も一九八七年にあったラッサ熱の一例しかない。これまで計画的に輸入した例もないという。

 感染研によると、ウイルスは感染が疑われる患者の検査などに役立てる。昨年十一月に初めて方針を表明し、住民への説明会や見学会を重ねてきた。人為的ミスや災害による外部漏えいへの懸念について、感染研の脇田隆字所長は「安全対策、災害事故対策、避難対策を一層進め、情報開示にも努めたい」と述べた。

エボラウイルスの電子顕微鏡写真(米疾病対策センター提供)

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