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【社会】

「やり直せ」住民怒り 地上イージス調査誤り 防衛省陳謝

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 地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」を巡り、候補地となっている陸上自衛隊新屋(あらや)演習場(秋田市)の周辺住民対象の説明会が八日、秋田市で開かれた。新屋演習場を「適地」とした防衛省の調査で誤りが見つかっており、約百二十人が詰め掛けた会場からは「信用できない」「一からやり直すべきだ」といった批判の声が相次いだ。 (原昌志)

 問題となったのは、新屋演習場以外の国有地や陸自弘前演習場の適地調査結果。防衛省は調べた計十九カ所のうち九カ所について、レーダーが出す電波を山が遮るため「不適」としたが、いずれも山を見上げる角度「仰角」の数値が過大だった。一〇度以下なら適地の要件を満たすが、秋田県男鹿市の「秋田国家石油備蓄基地」は、男鹿半島にある本山山頂への仰角が実際は約四度なのに約一五度としていた。防衛省は、新屋演習場を「適地」と結論付けており、適地選定の正当性が疑問視されていた。

 「大臣も精査すると言っている。説明会はやめにしたらどうか」。説明会は冒頭から批判が集中した。

 新屋演習場は学校や住宅地が近く、住民はレーダー波の人体への影響や迎撃ミサイル発射時の部品落下などを懸念している。地元自治会の連合会は反対を訴えている。

 子育て中の保護者という男性は「ミスだったというが、信用できない。万一、事故が起きたら想定外というのか。認められない」と語気を強めた。年配の男性は「速やかに配置というが、北朝鮮情勢も時間的な余裕ができている。新屋演習場を断念すればいい」と指摘した。

 地元の新屋勝平地区振興会の佐々木政志会長(69)は「われわれは命がかかっている。地区としてはダメだと決議している。一から出直していただきたい」と訴えた。

 防衛省側はこの日、「地図を作成する際に、高さと距離の縮尺が異なっていることに気付かなかった。本当に申し訳ない」と陳謝したが、九カ所は石油備蓄基地だったり、山間部で電気などのインフラ整備が困難なことなどを挙げ、適地ではないと説明した。

 

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