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【社会】

文科省、新規留学生認めず 不明1600人 東京福祉大を指導

 文部科学省は十一日、千人以上の留学生が所在不明になっている東京福祉大(本部・東京都豊島区)に対し、不法残留者も発生させるなど「責任は重大」として、新規の受け入れを当面見合わせるよう指導したと明らかにした。指導は十日付。正規課程への準備段階の「学部研究生」が対象で、出入国在留管理庁は在留資格の新規申請を認めない。私学助成金の減額や不交付も検討する。

 文科省と入管庁は同様の問題の再発を防ぐため、留学生の在籍管理を徹底させる新たな制度の導入も発表。在籍管理などが著しく不適切な大学を「在籍管理非適正大学」とし、留学生受け入れを認めない厳しい措置となり、留学生三十万人計画を掲げて積極的な受け入れを進めてきた国の政策にも影響を与えそうだ。

 柴山昌彦文科相は十一日の閣議後会見で「大量の所在不明者や不法残留者を生んだ大学の責任は極めて大きい」と述べた。

 所在不明者が多かった東京福祉大の学部研究生は日本語などを学び、二〇一五年度の三十九人が、一六年度に千二百一人と急増し、一八年度は二千六百五十六人。一六年度からの三年間で所在不明者は千百十三人で、退学二百九十二人、除籍も百六十二人いた。正規課程なども含めるとさらに増え、所在不明千六百十人、退学七百人、除籍百七十八人だった。

 文科省と入管庁は三〜五月に計五回、東京や愛知などのキャンパス四カ所で立ち入り調査を実施。職員確保をしないまま、日本語能力が低い学生や学費支払いが難しい学生を多数受け入れていたほか、授業に出ない学生らへの指導も不十分だった実態を把握した。学内で受け入れ拡大を決めた経緯も不透明とした。

 新たな管理制度では、著しく不適切な状況が確認されて「在籍管理非適正大学」に認定された場合、入学を希望する留学生への在留資格付与を一律で停止し、大学名も公表する。不法残留者が多い大学を「慎重審査対象校」として在留資格審査を厳格化する従来の制度も適用しやすくし、三年連続で対象校となると同じく停止措置などをとる。関連の法務省令などを早急に改正する。

 学部や大学院の研究生とは別に、日本語や日本の文化、教養を学ぶ「留学生別科」についても、これまでなかった、教員数など質を確保する新基準を策定する。

 

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