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【社会】

性暴力無罪に怒り、広がる 都内などでフラワーデモ

東京駅前で開かれた性暴力無罪判決に抗議するフラワーデモ=11日午後、東京都千代田区で(戸田泰雅撮影)

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 3月に相次いだ性暴力の無罪判決を受け、被害実態への理解や刑法改正を訴える「フラワーデモ」が11日、東京、名古屋など各地で開かれた。参加した人々は、被害者に寄り添う気持ちを表す花を手に持ったり、花柄の服を着たりして、性暴力に抗議した。

 19歳の娘をレイプしたとして起訴された父親が無罪となった判決などに衝撃を受けた女性らが、4月に東京で初めて開催。この日は東京、名古屋のほか札幌、仙台、大阪、神戸、下関、福岡、鹿児島の計9カ所で実施された。

◆「悔しい」「許せない」声上げ続ける

 相次いだ性暴力の無罪判決に抗議する「フラワーデモ」。「『納得できない』の声を上げ続けよう」と訴える声が、各地で響いた。

 JR東京駅前の行幸通りには、約三百人(主催者発表)が集まった。被害当事者団体「スプリング」のメンバー岩田美佐さんは「十六歳で集団レイプに遭い、進学もできなくなった。いっそ殺された方が良かったと思って自殺未遂もした。でも今は仲間と出会い、当事者の声を伝え続ければ理不尽な刑法は変えられると思い始めた」と語った。

 編集者の女性は「自分も旅先で被害に遭ったが、親にも言えなかった」と打ち明け、「今回つらい思いを乗り越えて訴えた被害者は、無罪判決でどれほど悔しかったか」と思いやった。

 女子大生を性的にランク付けした雑誌記事に抗議し、編集部と話し合いをした大学生山本和奈さんは「カラオケに見知らぬ人が入ってきて下着に手を入れられたなど、被害体験がたくさん寄せられている。性暴力は女性の問題ではなく社会全体の問題」と訴えた。

 名古屋・栄の久屋大通公園で開かれたデモには、約二百人が集まった。

 十代の娘が性暴力に遭い、加害者の男性が不起訴になったと明かした愛知県東三河地方の女性(33)は「警察、検察で傷つきながら何度も証言したのに、やるせない。一人一人の勇気ある声を無かったことにしないで」と涙ながらに話した。被害を受けた当事者や、被害者と向き合う産婦人科医らもマイクを握った。 (出田阿生、安藤孝憲)

東京駅前の行幸通りで行われた性暴力無罪判決に抗議するフラワーデモで、プラカードを掲げる参加者=11日夜、東京都千代田区で

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