東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

日本の管理職 高い死亡率 バブル後負担増?で上昇

 日本の管理職や専門職の男性は他の労働者に比べ死亡率が高く、管理職の方が健康な欧州とは異なった傾向の健康格差があることが、東京大などが行った国際比較で分かった。死亡率はバブル崩壊後の一九九〇年代後半に上昇。現場の仕事と組織運営を兼ねる「プレーイングマネジャー」化や組織縮小で心身の負担が増した影響を引きずっているとみられる。

 二〇〇〇年代以降は低下傾向にあるが、一部専門職を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度」ができるなど逆行する動きも。東大の小林廉毅教授(公衆衛生学)は、時間の自己管理が建前の管理職は、自らを長時間労働に追い込みがちだと指摘。「働き方改革を進め、健康状態の悪い人の状況を把握できる統計の整備が必要だ」と話した。

 小林教授らのチームは日本、韓国と、デンマークやスイス、英国など欧州八カ国の三十五〜六十四歳男性の死亡データを九〇年から一五年まで集め、複数の職種を含んだグループ間で年齢構成の違いを取り除き、比較した。

 欧州は九〇年代から一貫して、経営者や中間管理職、医療職や教員らの「管理職と専門職」より「事務・サービス系」「工場や運輸など肉体労働系」の死亡率が高かった。近年を見ると例えばデンマークやスイスは、一〇〜一四年の肉体労働系の死亡率が、管理職と専門職の二倍強になっている。

 だが日本は九〇年代後半以降、管理職と専門職が他の二グループより高い状態。主な原因はがんと自殺だった。一五年でも十万人当たり三百五十七人と、事務・サービス系の一・四倍だった。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報