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【社会】

<税を追う>自民、辺野古業者から献金 沖縄3議員側、17年衆院選中

今月14日、工事が進む沖縄県名護市辺野古沿岸部

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 二〇一七年の衆院選期間中、沖縄県の選挙区から立候補した自民党の三議員の政党支部が、名護市辺野古(へのこ)の米軍新基地建設の関連工事を請け負った業者から、計六十万円の献金を受けていたことが分かった。国と契約を結んでいる業者の国政選挙に関する献金を禁じた公職選挙法(特定寄付の禁止)に抵触する恐れがある。三氏側は一四年の衆院選の公示直前にも別の受注業者から献金を受け、後に返金していた。 (中沢誠)

 防衛省は基地建設費用を「三千五百億円以上」とあいまいな説明に終始。埋め立て予定区域で軟弱地盤の存在が明らかになり、工費は大幅に膨らむ見込みだ。工事に投じられた税金の一部が、政治献金として政治家に還流した格好だ。

 献金を受けていたのは国場(こくば)幸之助(比例九州)、宮崎政久(同)、西銘(にしめ)恒三郎(沖縄4区)の三氏の政党支部。三氏の事務所は取材に「受注業者とは知らなかった。誤解を招かぬよう返金した」と答えた。

 一七年の衆院選は十月十日に公示、二十二日に投開票された。沖縄では全四選挙区で、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢力と、移設容認の自民候補が対決した。三氏のうち西銘氏は小選挙区で当選し、国場氏は比例代表で復活当選。宮崎氏は昨年、前衆院議員園田博之氏の死去に伴い繰り上げ当選した。

 宮崎氏が代表を務める自民党の支部は公示二日後に二十万円、国場氏や西銘氏がそれぞれ代表を務める自民党の支部は公示三日後に二十万円ずつ献金を受け取っていた。

 献金したのは浦添市の中堅建設会社。衆院選当時、辺野古新基地建設に関わる護岸や仮設道路の工事三件を防衛省沖縄防衛局から受注していた。契約記録によると、請負額は他の業者と共同で受注した護岸工事が九十一億二千万円、単独で受注した二件の仮設道路工事が計十三億円だった。

 一四年の衆院選では、別の受注業者が公示直前や公示日に、三氏を含む県内の選挙区から出馬した六人の議員側に、計九十万円を献金。四年前に報道で発覚すると、三氏側は受け取った計五十万円を返金した。

 今回の受注業者も一四年衆院選の公示前日、三氏の政党支部に各十万円を献金。衆院選中は工事を受注していなかったが、翌月に他の業者と共同で護岸工事を落札したことから、三氏側は報道後に返金した。

 一七年も同様に献金を受け取ったことについて、三氏の事務所は取材に「チェックするだけのマンパワーがない」「担当者が代わり、引き継がれなかった」と答えた。業者側は「ノーコメント」としている。

◆選挙絡みの疑い強い

<岩井奉信・日本大教授(政治学)の話> 公示直後の献金であり、選挙に関する献金の疑いが強い。寄付する側だけでなく、寄付を受ける側も精査しないといけない。二〇一四年の衆院選でも指摘されており、悪質だ。三人の議員は「知らなかった」では済まされない。辺野古移設が争点の選挙だっただけに、献金によって利益誘導を図ろうとした疑念を抱かせる。

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