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【社会】

京アニ放火 死者、屋上への階段に集中 41歳男「小説盗んだから」

現場検証が始まった「京都アニメーション」のスタジオ=19日午前10時34分、京都市伏見区で

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 京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第一スタジオで三十三人が死亡した放火火災で、三階と屋上に出る扉をつなぐ階段に死者が集中していたことが十九日、京都府警や市消防局への取材で分かった。出火直後に消防隊員が現場に到着した際、扉は閉まった状態だったが、外からは開けることができた。炎や煙から逃れるため屋上に出ようと人が殺到したが、何らかの理由で扉を開けられず脱出できなかった可能性がある。 

 放火したとみられる男(41)が身柄を確保された際、「小説を盗んだから放火した」という趣旨の話をしていたことも捜査関係者への取材で判明。男は運転免許証などからさいたま市在住とみられる。同社と接点があったかどうかははっきりせず、府警は慎重に動機を調べる。

 府警は十九日、現住建造物等放火と殺人、殺人未遂容疑で現場検証した。多数の人が一酸化炭素中毒で死亡したとみられ、同日中に捜査本部を設置し、詳しい状況や死因を調べる。十八日午前に発生した火災は、十九日午前六時二十分に鎮火が確認された。

 府警によると、スタジオは三階建てで、出火時は従業員ら七十四人が建物内にいた。三十三人の死者のうち、半数以上の十九人が三階から屋上への階段で、折り重なるように倒れた状態で発見された。この他、音声収録室がある一階で二人、二階で十一人、二階から三階への階段で一人が見つかった。一方、三階のフロアや屋上にはいなかった。

 府警は火勢が強い一階から逃れようと、従業員らが上層階へ移動した可能性があるとみて調べる。

 男は十八日午前十時半ごろ、スタジオ一階の玄関から侵入。一階でいきなりバケツからガソリンのような液体をまき、火を付けたとみられ、確保時に「俺がやった」という趣旨の話をしたという。事件当日の午前、似た男が現場近くのガソリンスタンドでガソリンを購入。二十リットル入りの携行缶二つを台車に載せてスタジオに向かい、バケツに移し替えて放火したとみられる。

 府警は十九日午前、現場近くの公園で、ガソリン携行缶が入っていたとみられる空箱などを押収した。事件との関連を調べている。

 男は顔や胸などにやけどを負い、病院で治療中。府警は男が回復次第、事情を聴く方針。

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