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【社会】

笹子崩落事故 点検担当2人不起訴不当 甲府検察審「予見できる可能性」

 二〇一二年十二月に九人が死亡、三人が重軽傷を負った中央自動車道笹子トンネル(山梨県)の天井板崩落事故で、甲府検察審査会は、業務上過失致死傷容疑で書類送検や告発され不起訴となった中日本高速道路(名古屋市)の当時の幹部ら十人のうち、同社と子会社の点検作業担当者の計二人を不起訴不当と議決した。当時社長だった金子剛一氏(76)ら残る八人は不起訴相当とした。七月二十三日付。

 議決書は二人に事故を予見できる可能性があったとし、子会社の担当者が点検作業の簡略化を提案し、中日本高速側が承認した経緯などにさらなる捜査が必要と指摘した。検察は再捜査で起訴か不起訴かを判断し、不起訴になった場合、検審は再審査をしない。

 一方、金子氏は業務全般の責任があるとした上で、点検作業などに直接関与しておらず、トンネルの専門知識もなかったと結論付けた。

 長女玲さん=当時(28)=を亡くした兵庫県芦屋市の松本邦夫さん(68)は「二人の不起訴不当は正しい判断だ。甲府地検は起訴して、裁判で事故の真相を明らかにしてほしい。社長らに対する判断には納得していない」と話した。

 山梨県警は一七年十一月、同容疑で金子氏ら八人を書類送検。甲府地検は一八年三月、学者らのグループが告発した中日本高速の元会長ら二人を含め十人全員を不起訴処分とした。

 一八年八月に一部遺族と学者らのグループが甲府検察審査会に審査を申し立てた。

 甲府地検の河原将一次席検事は「上級庁との協議の上、適切に対応する」とコメント。中日本高速道路の宮池克人社長は一日の記者会見で改めて陳謝し「今後、検察当局から要請があれば真摯(しんし)に対応したい」と話した。

 

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