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【社会】

佐川氏ら10人、再び不起訴 森友問題 改ざん・背任捜査終結

 学校法人「森友学園」を巡る財務省の決裁文書改ざんで、有印公文書変造・同行使容疑などで大阪第一検察審査会の「不起訴不当」議決を受けた佐川宣寿(のぶひさ)元国税庁長官(61)ら当時の財務省理財局幹部ら六人について、大阪地検特捜部は九日、再び不起訴とした。

 国有地を学園に八億円余り値引きし売却した問題を巡り、背任容疑で不起訴不当と議決された財務省近畿財務局の元統括国有財産管理官ら四人も再び不起訴とした。

 今年三月の大阪第一検審議決は改ざんを「言語道断」と批判し、背任容疑に関しては法廷で事実関係を明らかにすべきだと求めた。安倍政権への忖度(そんたく)疑惑が浮上した問題の捜査は、市民感覚が反映されず終結した。

 大阪地検特捜部の小橋常和部長は「起訴するに足りる証拠を収集することができなかった」と説明した。特捜部は有印公文書変造・同行使容疑に関しては、改ざんで文書の証明力が変わったかどうか検討した結果、立証は困難と判断。背任容疑は、値引きの根拠となった国有地で見つかったごみ撤去費の積算額が不適正と認定するのは難しいと結論付けたとみられる。

 一連の問題の発端になった大幅値引きは二〇一七年二月に表面化。国有地で開校予定だった小学校の名誉校長に安倍昭恵首相夫人が一時就任していた。改ざんは同年二月下旬から四月にかけて十四件の文書で行われ、昭恵夫人の名前や「特例的な内容」といった文言が削除された。

 検審議決は改ざん当時、理財局長の佐川氏に関し「『指示していない』との本人供述に信用性はない」と指摘。「文書を改ざんする行為は一般市民感覚からすると、いかなる理由があっても許されない」と批判した。

 背任容疑については、値引いて売却しなければごみの撤去費を理由に、学園側から約十億円の損害賠償請求を起こされる可能性があったとの検察側の結論を疑問視。近畿財務局職員が自己保身のために値引きした可能性に触れていた。

 

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