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【社会】

中核市、児相「設置」16% 県との重複や運営費懸念

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 全国五十八中核市のうち、児童相談所を設置済みか設置する方向なのは16%にとどまることが十六日、中核市市長会の調査で分かった。「県と業務が重複する」「運営費の負担が心配」など、否定的な声が目立った。児童虐待が相次ぐ中、国は中核市への設置拡大を目指しているが、同じ中核市でも人口や財政事情は異なり、国は実態に応じた支援が求められそうだ。

 市長会は近く作業部会を設けて中核市側としての対応を検討、年内に報告書をまとめる。

 児相は都道府県、政令指定都市に設置が義務付けられており、全国に二百十五カ所ある。与野党には中核市と特別区も義務化すべきだとの声があり、六月の法改正で、設置が進むよう国が支援していくことが盛り込まれた。

 中核市は人口二十万人以上で移行でき、権限が大きくなる。市長会によると、児相を設置済みは神奈川県横須賀、金沢、兵庫県明石の三市。奈良市は「設置予定」とし、千葉県柏、船橋市など五市は「設置方向で検討中」と答えた。市は都道府県に比べて身近で「住民に密着した支援ができる」などが理由だった。

 一方、十八市は「設置しない」と回答。残る三十一市は「設置の有無を含め検討中」としたが、慎重な市も多いとみられる。

 道府県は県庁所在地や、拠点都市に児相を展開。中核市はこれと重なるケースが多く「県との役割分担が不明確」との指摘があった。

<児童相談所> 児童福祉法に基づき、子どもの福祉や権利擁護を目的に設置されている行政機関。市町村支援や家庭からの相談対応、一時保護、在宅指導に当たる。強制的に家庭へ立ち入り検査する場合もある。子どもの面談や保護者の指導をする「児童福祉司」、心のケアを担当する「児童心理司」らが配置されている。全国の児相が2018年度に虐待相談・通告を受けて対応したのは約16万件で、増加が続いている。

 

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