東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 8月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

「花粉症薬 保険除外を」 健保連提言 薬剤費年600億円節約

 企業の健康保険組合でつくる健康保険組合連合会(健保連)の幸野庄司理事は二十三日、厚生労働省で記者会見し、二〇二〇年度の診療報酬改定に向けた政策提言を公表した。

 医療機関で処方される花粉症治療薬を公的医療保険の対象から外して自己負担にすることや、初診料の機能強化加算の算定要件の見直しなどが柱。花粉症治療薬を市販品で代用すると、最大で年間約六百億円の薬剤費削減効果を見込めるという。健保連は厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)で提起する方針。

 花粉症治療薬を巡っては近年、医療機関で処方される薬と同等の成分の市販品として、久光製薬の「アレグラ」やエスエス製薬の「アレジオン」などが発売されている。

 健保連は百二十一の健保組合の協力を得て、二〇一六年十月〜一八年九月に加入者が受診したレセプト(診療報酬明細書)を分析。市販品で代用できる花粉症治療薬を公的医療保険の適用外にすると、年間約五百九十七億円の削減効果があると試算。軽症者向けに一種類だけ処方される場合に限って適用外にしても、三十六億円の削減になる。

 がん治療薬などで高額な新薬が次々と登場する中、幸野理事は今年五月に三千三百四十九万円の価格がついた白血病治療薬キムリアの売上が年間七十二億円と見込まれると指摘。「高額薬剤が十個出ても、花粉症治療薬を保険適用外などにすれば財源を捻出できる。国民皆保険維持のため、見直しは必要だ」と訴えた。

 健保連は二〇一三年十月から一年間のレセプトの分析で、花粉症治療薬や湿布薬などを市販薬で代用すると、年間二千百二十六億円の医療費削減になると試算する。 (藤川大樹)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報