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【社会】

黒岩・神奈川知事が持論 あいちトリエンナーレ企画展「表現の自由逸脱」「開催は認めない」

記者会見する神奈川県の黒岩祐治知事=27日午後、神奈川県庁で

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 愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で中止になった企画展「表現の不自由展・その後」について、神奈川県の黒岩祐治知事は二十七日の定例記者会見で「表現の自由から逸脱している」と持論を述べ、神奈川で同じ趣旨の企画展があったらという質問に「私は絶対に開催を認めない」と述べた。 (志村彰太)

 企画展は、出品された慰安婦を象徴する少女像が一部で問題視された。知事は「極めて明確な政治的メッセージがある。それを税金を使って後押しするのは、表現の自由より、政治的メッセージを後押しすることになる。県民の理解を得られない」とした。

 慰安婦は、政府が「河野談話」で旧日本軍の関与を認めている。この問題について、黒岩知事は「(韓国側は)強制的に連行したというニュアンスで伝えている」とし、「事実を歪曲(わいきょく)したような一方的な主張を公金を使って支援するのはあり得ない」と主張した。

 黒岩知事の発言に対し、表現の自由をめぐる問題に詳しい小内克浩弁護士は「政治的主張や思想、意見が入った表現は、表現の自由の核心部分。政治的メッセージがあるからといって『逸脱している』という考えは見当外れ」と批判。知事が公金の支出を問題視した点は「いろんな考え方や意見があるからこそ、取り上げて議論が湧き起こる価値がある。税の投入は、おかしなことではない」と話した。

 日本体育大の清水雅彦教授(憲法学)も「自由は人権と人権が衝突した場合に制限されることがあるが、少女像に不快感を覚えた人がいたとしても、自由を侵害されたわけではない」とし、逸脱に当たらないと指摘した。

 

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