東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

京急衝突脱線 40〜35秒前、異常検知か 踏切の装置、正常に作動

写真

 横浜市神奈川区の踏切で京浜急行線の快特電車とトラックが衝突した事故で、踏切内の異常を周囲を走る電車に知らせる装置が、衝突事故の三十五〜四十秒前に作動した可能性の高いことが、京急への取材で分かった。国の運輸安全委員会や神奈川県警などは、トラックと衝突した電車に残されたデータを分析し、運転士がいつブレーキをかけたか詳しく調べる。

 京急によると、現場の踏切には障害物検知装置がついている。警報機が鳴り始めると間もなく作動し、センサーで車の進入などの異常を検知すると、発光信号機を通して、近づく電車に危険を知らせている。

 京急は事故後、この障害物検知装置が正常に作動したことを確認。警報機が鳴り始めてから遮断機が下りるまで約二十秒で、その十五〜二十秒後に事故が起きたとしている。警報機が鳴り始めた時点でトラックは踏切内に進入しており、事故の三十五〜四十秒前に装置が作動したとみている。このとき最高時速百二十キロの快特電車は踏切の一キロほど手前を走っている計算になるという。

 発光信号機は踏切から十メートル、百三十メートル、三百四十メートルの三カ所に設置。運転士が最初の信号に早い段階で気づき、ブレーキをかければ、踏切手前で停止できる設計になっている。運転士は京急の調査に「信号を見て、ブレーキをかけた」と説明しているという。

 事故ではトラックの本橋道雄運転手(67)=千葉県成田市前林=が死亡したほか、乗員乗客三十五人が軽傷を負った。

◆復旧に利用者安堵 運休1400本、63万人に影響

 京急は七日午後一時十五分ごろ、運休が続いていた京急川崎−横浜間の運転を再開した。全線の運転再開は事故から二日ぶり。

 京急によると、激しく損傷した一両目とトラックを同日未明に撤去。その後、設備の確認などを経て運転を再開した。事故で上下線約千四百本が運休するなど、六十三万人に影響が出た。

 当面、現場付近は徐行運転し、八日以降も電車に遅れが出る可能性がある。

 運転再開に、利用者からは安堵(あんど)の声が漏れた。

 現場近くの神奈川新町駅では、病院帰りという横浜市西区の主婦山口政子さん(69)が「やっぱり楽。今日は暑く、ほかの駅まで歩きたくなかったので良かった」と喜んだ。

 横浜駅の改札外の電子掲示板には午後一時二十五分ごろ、真っ黒だった上り電車の案内表示が点灯。神奈川県横須賀市の病院職員鈴木恵子さん(49)は「運転見合わせ中はいつもより家を早く出て慌ただしかった。来週からは普段通りに行ける」とほっとした表情で話した。 (土屋晴康、丸山耀平、福浦未乃理)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報