東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

噴火の西之島 生物戻った 海鳥5種や昆虫、カニ…環境省など調査

小笠原諸島・西之島のアオツラカツオドリの群れ=4日(川上和人氏撮影、いずれも環境省提供)

写真

 噴火でいったん生態系がほぼなくなった小笠原諸島・西之島(東京都)で今月実施した上陸調査で、噴火前に生息した海鳥九種のうち五種の繁殖を確認し、昆虫やカニなど多数の生物を見つけたと環境省などの研究チームが十二日、発表した。

 代表の川上和人・森林総合研究所主任研究員は環境省で記者会見し「小さいながらも生態系が維持されていた。今後も島の生態系ができる過程を調べたい」と話した。

 西之島は東京の南約千キロにある無人島で、二〇一三年に約四十年ぶりに噴火。最も近い父島から約百三十キロ離れていて、人間活動の影響を受けずに生態系が形成される様子が観察できると期待されている。一六年に一日だけ上陸調査があり、今回は範囲を広げて今月三〜五日に詳しく調べた。

 海鳥の調査では、噴火後初めてオナガミズナギドリのひなや卵が見つかり、夜に成鳥四百羽以上が島にいるのを確認した。アオツラカツオドリは六十羽以上の群れが見られ、カツオドリも噴火前と同規模の千四百羽ほどに回復していた。

 昆虫やダニは計三十二種見つかった。海岸付近にはカニ類二種と貝類四種が分布しており、海を漂って島に流れ着いた可能性もある。噴火前からあった陸地の付近でイネ科などの植物を確認した。

 西之島は噴火により従来の約十倍に拡大した。

(上)トビカツオブシムシ=8日(森英章・自然環境研究センター上席研究員撮影)(中)カニ=3日(中野智之・京都大助教撮影)(下)小笠原諸島・西之島=5日

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報