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【社会】

<ラグビーW杯>LGBT 原宿から世界へ 多様性、発信トライ 交流拠点20日開設

「プライドハウス東京2019」のイメージ画像(松中さん提供)

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 20日開幕のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会に合わせ、海外や国内各地から訪れるLGBTなどの性的少数者らが交流する施設「プライドハウス東京2019」が東京・原宿にオープンする。同様の施設は五輪やサッカーW杯で設けられているが、ラグビーW杯では初。日本での設置も初めてだ。日本ラグビーフットボール協会も後援し、理解促進に向けてスクラムを組む。 (奥野斐)

松中権さん

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 「世界の注目が集まる機会にLGBTについてポジティブな発信をしたい」。運営団体代表の松中権(ごん)さん(43)はそう話す。来年の東京五輪・パラリンピックでも開設する予定だ。

 プライドハウスは、二〇一〇年バンクーバー冬季五輪で地元NPOが設けたのが始まり。一二年のロンドン五輪、一六年のリオデジャネイロ五輪、一四年のサッカーW杯ブラジル大会でも設けられた。国によって性的少数者が差別や迫害を受けることがあるため、当事者や家族、支援者らが交流や情報発信を行い、安心して過ごせる場所となっている。大会の開催国が多様性を認める国であると発信することにもつながる。

 プライドハウス東京は、NPO法人など約三十の団体・個人と企業十数社が共同で運営。女子サッカー元日本代表の大滝麻未(あみ)選手も参加し、野村ホールディングスなど五輪スポンサー企業が協賛、オランダやカナダなどの大使館も後援している。

 六色のレインボーで表現したプライドハウスのロゴは、二〇年東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムを担当した美術家の野老(ところ)朝雄さんが手掛けた。野老さんは「人と人、いろんな世代がつながる場になれば。将来はこうした動きがなくても、多様性を認め、誰もが安心して過ごせる社会になってほしい」と話す。

 原宿の施設では、LGBTを紹介した世界の絵本を集めたライブラリーを設置。多様性について学ぶ子ども向けワークショップや、日本のLGBTの歴史や文化を紹介する映像上映、冊子の配布などをする。ゲイ(男性同性愛者)を公表し、今大会で主審を務めるナイジェル・オーウェンスさん(英国)のトークショーも計画している。

 松中さんによると、スポーツ界は男らしさなどの性的な規定が強く、競技の男女分けが明確なこともあり、偏見や差別を受ける当事者も少なくない。

 プライドハウス東京は、「多様性と調和」を基本コンセプトに掲げる東京五輪を前にLGBTへの理解を広げようと、八月には日本ラグビーフットボール選手会の選手らにLGBT研修も実施。ラグビーW杯開催前日の十九日には、選手会との間で、ラグビー界での理解促進について協定を結ぶ。

 松中さんは「ラグビーから五輪へ、多様性の発信の面でも盛り上げ、東京五輪大会後はレガシーとしてLGBTの常設施設づくりにつなげたい」と展望する。開設は二十日〜十一月四日の午後一時〜午後六時。火曜定休。東京都渋谷区神宮前六の「subaCO(スバコ)」内。イベント情報はホームページ(「プライドハウス東京」で検索)へ。

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