東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

生まれたての赤ちゃん 癒しのにおい 浜松医大など成分特定 香水など開発期待

 浜松医科大の針山孝彦特任教授や金山尚裕病院長らの研究チームが、生まれたばかりの赤ちゃんの頭のにおいを化学的に分析し、三十七種類の成分を特定して再現することに成功した。このにおいが人に対して好ましい心理的効果があることも分かり、将来的に虐待防止策の一助となることや、ストレス軽減につながる商品開発が期待される。(鎌倉優太)

◆十〜二十代の男女60人全員が「いいにおい」

 研究チームによると、赤ちゃんのにおい成分を分析し、効果を実証した研究は世界初。

 研究は、浜医大で生まれた新生児五人(男三人、女二人)を対象に実施した。においを吸着しやすい素材で作った直径五ミリの粒をガーゼに包み、二十分ほど頭に当てて皮膚から出るにおい成分を採取。アルデヒドや炭化水素などの成分を特定した。

 これらの成分を人工的に調合して、生後間もない赤ちゃんの平均的なにおいを再現した。十〜二十代の男女約六十人にかいでもらって評価を聞いたところ、全員が好意的に感じた。

写真

◆においは「守って」シグナル?

 針山特任教授は「生まれたばかりの赤ちゃんはにおいによって、『自身を守ってほしい』というシグナルを保護者に出している可能性がある」と話した。今後、においの心理的効用を詳しく調べるため、両親がわが子のにおいを識別できるかなども研究する。

浜松医科大・針山孝彦特任教授

写真

 再現したにおいにはリラックス効果もあるとみられ、日常のストレス軽減や、他人とのコミュニケーション醸成に役立つ香水などの実用化も見込めるという。研究成果は英オンライン科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。

(9月17日夕刊社会面に掲載)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報