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【社会】

江東8割、大田2割 係争17年 埋め立て地帰属に判決

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 東京湾の「中央防波堤埋立地(うめたてち)(中防、約五百ヘクタール)」の帰属を巡り、東京都大田区が江東区を相手に境界の確定を求めた訴訟で、東京地裁は二十日、79・3%を江東区、20・7%を大田区に帰属すると判決を言い渡した。都任命の自治紛争処理委員が二〇一七年に示した調停案に反発した大田区が提訴していた。両区は〇二年から協議を始め、十七年にわたり帰属争いが続いていた。 (市川千晴)

 古田孝夫裁判長は判決で、現在の両区の海岸線から等距離になることを基本に、土地の利用状況などを踏まえて境界線を引くべきだという考え方を示した。考え方は調停案と同じだが、調停案が両区に分けた港湾地区を全て大田区に帰属させる判断を示した。

 その結果、調停案の江東区86・2%、大田区13・8%と比べ、大田区の帰属分が約7%増えた。一方、調停案は、二〇年の東京五輪会場「海の森水上競技場」の水路の一部を大田区帰属としていたが、判決は「一体として江東区に帰属させるのが相当」と判断。「海の森クロスカントリーコース」を含め、五輪会場は全て江東区の帰属となった。

 中防は都が管理しており現状では都市開発計画はなく、帰属する土地が増えても税収増は見込めない。帰属が確定した土地に対し、区が都に土地利用について要望することはできる。

 江東区の今回の訴訟費用は約一千万円。大田区は費用を明かさず、「最低限の支出に抑えている」とだけ回答した。

 山崎孝明・江東区長は同日、「調停案より7%減ったが、訴訟で無駄に税金を使うべきではない」と判決を受け入れる考えを示唆した。松原忠義・大田区長は「判決内容を十分に精査していく」とコメントした。

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