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【社会】

台風被災2週間 SNSで集結「癒やし」の支援終了 風呂・マッサージ…住民感謝

被災した住民の男性にマッサージをする植田守さん=22日、千葉県山武市埴谷のあららぎ館で

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 台風15号による千葉県の大規模停電が徐々に解消する中、同県山武(さんむ)市埴谷(はにや)地区で疲れた被災住民らを風呂やマッサージなどで癒やしてきたコミュニティーセンター「あららぎ館」の災害支援が、二十二日夜に終了した。支援の輪は会員制交流サイト(SNS)のツイッターなどを介して県内外に広がり、住民から「暗闇の中の希望だった」と感謝の声があがった。

 「ああ気持ちいい」。この日夜、市内でマッサージ店を営む植田守さん(42)から無料の全身マッサージを受けていた男性が、思わず声を漏らした。あららぎ館は山武市の出張所にあり、普段は住民らが交流する場だ。埴谷地区全域が停電していた十二日、東京電力の電源車が配備され、市が携帯電話の充電場所として開放すると、大勢の住民が押し寄せた。所長の並木宏文さん(50)は「住民は光に飢えていたようだった」と語る。

 その後、住民らが炊き出しの様子をツイッターで発信すると、各地からボランティアが集まった。キッチンカーでの炊き出し、アロママッサージなど、サービスは日ごとに充実。植田さんも、ツイッターを見て「自分にも何かできれば」と、マットやタオルなどマッサージに必要な道具を持って駆け付けたという。

 陸上自衛隊による仮設風呂が開設された十三日以降は、毎日約八百人の住民が詰め掛けた。「飽きないように」と複数の入浴剤を使う心配りも。何回も利用したという小川幸子さん(55)は「温度もちょうど良く、本当に助かった」と話す。

 十九日夜に埴谷地区の停電が解消し、来館者が減ったため、市は同館での災害支援を二十二日で終えることにした。

 館内には寄せ書きノートが置かれ、「本当に、本当にありがとう」「温かく背中をさすってくれたこと、一生忘れません」といった住民の感謝の思いがつづられている。風呂のボイラー管理などを担当した陸自隊員の河野孝幸さん(41)は「支援の提供が終わるのは、復旧が進んだ証し」と感慨深げだった。(丸山将吾)

 

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