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【社会】

羽生も紀平も使う千葉のリンク、でこぼこに… 台風で被災 練習場所求めて選手らは放浪

雨漏りした水が凍って表面がこぶ状に荒れたスケートリンク=18日、千葉市美浜区のアクアリンクちばで

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 千葉県唯一のスケートリンク「アクアリンクちば」(千葉市美浜区)が台風15号の被害を受け、一時閉鎖に追い込まれた。拠点を失った県内のフィギュアスケート選手はシーズン開幕を目前に控え、県外に練習場所を求める試練にぶつかっている。(中谷秀樹)

 施設によると台風が接近した九日未明、突風で屋根が一部破損。雨漏りでリンクは水浸しになり、氷上はでこぼこに荒れた。照明を管理する電気機械室も漏電が発生し、早期復旧は困難と判断。もともと老朽化のため十一月上旬から来年五月まで全面改修工事を予定していたが、前倒しで一時閉鎖を余儀なくされた。

 羽生結弦選手や紀平莉花選手ら国内トップ選手も関東遠征中などに調整で使うリンクで、二〇一一年の東日本大震災でも一カ月間閉鎖に見舞われ、今回が二度目の被災となる。

 フィギュアスケートは秋口から競技会が本格的に始まる。年内は全日本選手権(十二月)の予選など国内の主要大会は十〜十一月に続く。施設が運営する「アクアリンクちばスケートクラブ」は、小学生から高校生までを中心とした県内選手百人余りが所属。多くの選手は全日本選手権一次予選で十月三日〜六日に甲府市で開かれる関東ブロック選手権を控えており、新プログラムの滑り込みが必要な時期に練習場所がなくなった。

台風の影響で拠点リンクが閉館したため、県外で練習する吉岡詩果さん(後列左)ら「アクアリンクちばスケートクラブ」の選手ら=甲府市で、クラブ提供

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 県スケート連盟の小山紀子フィギュア部長(73)は「二カ月の前倒しは大きい。大事な試合が続く時期にホームリンクがなくなったのは、選手にとってすごく痛手」と頭を抱える。九日以降、クラブで指導するコーチごとのグループに分かれて車で移動し、東京、神奈川、山梨、福島などのリンクに練習場所を求めて放浪する日々が続く。他都県のスケート関係者も空き時間のリンクを貸し出すなど協力を惜しまない。

 千葉県酒々井町在住で、昨季のジュニア・グランプリ(GP)シリーズのオーストリア大会で銅メダルを獲得した吉岡詩果(しいか)選手(16)=植草学園大付属高二年=は自宅が停電に見舞われた九日、電車や高速道路が止まっていたにもかかわらず、車で往復八時間かけて埼玉県上尾市のリンクに通って練習した。「毎日のように県外に通うのは大変だけど、台風でもっと苦しんでいる人がいるので、スケートができることに感謝してベストを尽くしたい」と語った。このほか、スピードスケートやアイスホッケーの県内選手にも影響が及んでいる。

 

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