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【社会】

元警部補を書類送検 小4ひき逃げ 証拠紛失隠ぺい 埼玉県警

 二〇〇九年に埼玉県熊谷市で小学四年男子が死亡した未解決のひき逃げ事件で、埼玉県警は二十七日、証拠品として預かった男子の腕時計を紛失したことを隠すため目録文書を偽造したなどとして、虚偽有印公文書作成・同行使と公文書毀棄(きき)の疑いで、事件を担当していた元男性警部補(61)=定年退職=を書類送検した。厳重処分を求める意見書を付けた。

 県警によると、元警部補は「腕時計を遺族に返したように装うためだった」と述べた一方で供述が変遷しているといい、認否は明らかにしていない。

 腕時計は〇九年九月にひき逃げされ死亡した小関孝徳君=当時(10)=の遺品。母親からの十歳の誕生日プレゼントだった。事件当日も身に着けており、母親が熊谷署に任意提出した。

 書類送検容疑などでは、元警部補は一五年九月、再捜査のため証拠品を科学捜査研究所に提出する際、腕時計がないことに気付いた。

 母親に渡していた、腕時計の記載のある押収品目録の交付書を回収して破棄。腕時計の記載をなくした交付書を新たに作り、母親に渡したとされる。昨年十月に紛失が判明した。

 古賀康弘交通部長は「ご遺族にご迷惑をかけて申し訳ない。再発防止を徹底する」とコメントを出した。

 小関君の母親は「証拠品の確認作業が十年近く、一度もされていなかったことが分かり、言葉になりません。県警は、厳粛に受け止めて事件解決へ向け捜査してほしい」としている。

 ひき逃げ事件では、道交法違反(ひき逃げ)罪は既に公訴時効が成立。自動車運転過失致死罪の時効も今月末に迫っていたが、県警が適用罪名を危険運転致死罪に切り替え、時効が十年延長された。

 

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