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【社会】

消費税10% 右往左往 還元複雑「分かりづらい」

消費税増税による運賃値上げで増税前の運賃表を外し、新しい運賃表に切り替えるJR東日本の係員=1日午前1時34分、JR新宿駅で(松崎浩一撮影)

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 消費税率が一日、8%から10%に引き上げられた。交通機関や外食店などは、未明から対応に追われた。外食の持ち帰りも含めて飲食料品などは8%とする軽減税率や、キャッシュレス決済に対するポイント還元など複雑さも増し、消費者からは早くも不満の声も出ている。 (松尾博史、渡辺聖子、井上靖史、藤川大樹、原田遼)

◇交通機関

消費税増税に伴い、貼り替えられるタクシー初乗り料金の案内=東京都品川区で(嶋邦夫撮影)

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 各鉄道会社は一日の始発前に駅の運賃表を切り替えた。JR新宿駅南口切符売り場では、終電出発後の午前一時二十分に従来の運賃表をはがすと、その下に用意されていた新しい運賃表が現れた。大宮駅まで十円増の四百八十円、横浜駅まで二十円増の五百七十円などとなった。

 「品川タクシー」(東京都品川区)は午前六時すぎ、窓に初乗り料金を掲示するステッカーの交換や料金メーターの改修を始めた。東京二十三区などで初乗りが四百十円から四百二十円になり、距離に応じた加算も変わる。

 改修には計装機器会社「東京計装」の桜井範和取締役(52)らが当たった。多くのタクシー業者に対応するため「徹夜です。普段は現場で作業しない私も出て、社員総出ですね」と話す。

◇外食店

店内飲食と持ち帰りで金額が違う吉野家の伝票=東京都千代田区で(由木直子撮影)

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 日本マクドナルドは店内と持ち帰りを同じ税込み価格で販売。二十四時間営業の東急蒲田駅前店(大田区)では、朝食メニューの提供を始める午前五時にシステムを切り替えた。

 直後に立ち寄った大学四年の渡辺康介さん(22)は、五百三十円の朝食セットを選び「分かりやすくていい」と持ち帰り。店内で朝食を取った高校二年の山崎向日葵(ひまわり)さん(16)と大場愛鈴(あいりん)さん(16)が「増税分が何に使われているか説明してほしい」と注文を付けた。

 牛丼チェーン大手吉野家は午前十時、持ち帰り8%、店内飲食10%の複数税率に対応できるようレジのシステムを切り替えた。JR有楽町駅前の店に入った東京都西東京市のホテル従業員田中正志さん(68)は「サッと食べられるのが魅力。これからもテークアウトはせず、店内で食べます」。

◇嘆き

 一日午前一時すぎ、新橋駅近くのコンビニで、大阪市から出張で来た会社員男性(36)が「同僚とホテルで飲む」とビールやお菓子約二千円分を購入。ポイント還元があるキャッシュレス決済で支払ったが、スマートフォンでは還元されたか確認できなかった。男性は「損した気分。システムが分かりづらい」と嘆いた。

◆首相「影響注視」

 安倍晋三首相は一日午前、消費税増税の経済への影響について「しっかりと注視し、万全の対応を取っていく」と官邸で記者団に語った。

 

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