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【社会】

建築業務以外も特命発注 関電、元助役関係会社に

 関西電力の役員らが福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)から多額の金品を受領していた問題で、関電が二〇一四年九月〜一七年十二月、森山氏が顧問を務めていたとされる高浜町の建設会社「吉田開発」に、同社が主業務とする土木建築工事以外にも、原発の工事用資機材を置くための所有地の賃貸借や原発構外施設の巡視業務の契約を、入札を伴わない「特命発注」で結んでいたことが分かった。

 関電の調査報告書で判明。これらの契約は、原子力事業本部が吉田開発に特命発注した計十件に含まれており、同社が原発関連で広範な業務を受注していた実態が浮かび上がった。関電は十件について発注額や契約の詳細を明らかにしていない。

 吉田開発を巡っては同期間、原子力事業本部が発注した計百十三件(元請け会社を通じた発注を含む)の工事のうち、七割以上の八十三件で関電側が森山氏に工事情報を提供していたことが分かっている。この中に特命発注分も含まれているとみられる。吉田開発への特別扱いが常態化していた。

 調査報告書によると、関電の原子力事業本部は福井県内にある高浜、大飯両原発の工事用資機材置き場などの用地として、両原発から「十五分程度以内」などの理由で吉田開発所有の土地の賃貸借契約を締結。基準地価などに基づいて吉田開発と交渉し決定した。

 高浜原発の構外施設の巡視業務に関しても「地元状況に精通している」として吉田開発に特命発注していた。関電の社内調査委員会は、いずれも「コンプライアンス上問題となる点は認められなかった」と結論付けた。

 同じ期間には、副支社長だった三人に森山氏から金品が渡っていた関電京都支社が、吉田開発に社宅などの建物工事計八件を特命発注していたことが判明している。

 民間信用調査会社によると、高浜町に本社を置く吉田開発は一九八一年設立。主な業務内容として土木、建設、舗装工事などを挙げている。

 

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