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【社会】

ノーベル賞グッドイナフさん 97歳、探究心なお現役

9日、英ロンドンで取材陣を前に喜びのポーズをとるグッドイナフ教授=AP・共同

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 【ワシントン=共同】九十七歳と史上最高齢でのノーベル賞受賞が決まった米テキサス大オースティン校のジョン・グッドイナフ教授は、年齢を重ねても職場に通い、研究生活は七十年以上に及ぶ。「死ぬのを待つための引退なんてしたくない。大事なことを追い求めて働き続けたい」。米化学専門メディアのインタビューで今年、より高性能の電池への飽くなき探究心を明かしていた。

 研究者としての経歴は異色で、電池の分野に進んだのは五十代半ばと遅い。日本では大正十一年に当たる一九二二年に生まれ、プリンストン大で数学を学んだ。在学中に真珠湾攻撃があり、日米が開戦。指導教官の勧めで、数学の知識を生かして軍のための気象予報に従事した。終戦後は物理学に転向し、マサチューセッツ工科大の研究所でメモリーの開発に携わった。

 転機は七〇年代。第一次石油ショックでエネルギーの貯蔵への関心を深めたころ、英オックスフォード大に化学の教授として招かれた。ここで電池の研究を開始。八〇年、東芝研究開発センターの水島公一エグゼクティブフェロー(78)と共に、リチウムイオン電池の実用化につながる電極材料のコバルト酸リチウムを見いだした。

 米専門メディアによると、愛すべき温厚な性格。周囲の人がつられてしまうような、にぎやかな笑い声が有名という。

     ◇

 【ワシントン=共同】ジョン・グッドイナフ教授は九日、滞在中の英国ロンドンから電話で記者会見し「これで大学にまだ雇い続けてもらえることを願う」と豪快な笑いを交えながら喜びを語った。

 グッドイナフ氏は、地球温暖化対策のため温室効果ガス排出削減の重要性を指摘。「世界中の道路から化石燃料を燃やす行為(車)を取り除く必要がある」として、リチウムイオン電池を搭載した電気自動車(EV)の役割を強調。リチウムイオン電池がスマートフォンなどの普及をもたらし、人々の交流に役立ったことが「極めて幸せ」とした。

 

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