東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

湿った気流、関東の山地に

 台風19号は記録的な大雨を関東地方など本州の広い範囲にもたらした。特に河川の上流域となる山間部の大雨は、多摩川など大都市部を流れる大きな河川でも氾濫を引き起こした。影響範囲が広い大型台風による災害の怖さを見せつけた。

 関東の大雨の原因は、台風接近時に南東や東から流れ込んだ湿った気流。これが丹沢や秩父などの山地にぶつかり大雨を降らせた。

 神奈川県箱根町では、四十八時間の雨量が一〇〇〇ミリを突破。平年の九〜十一月の三カ月間に降る雨が降った格好だ。東京都奥多摩町と檜原(ひのはら)村、埼玉県秩父市でも平年の年間雨量の三分の一を超える六〇〇ミリ以上の雨を二日間で観測した。

 暴風も吹き荒れた。最大瞬間風速は、横浜市で四三・八メートル、東京都心で四一・五メートル、羽田空港で四二・七メートルと、いずれも十月の観測史上一位を更新。千葉市でも四〇・三メートルを記録した。

 「台風物語」などの著書がある気象予報士で元静岡地方気象台長の饒村曜(にょうむらよう)さんは「伊豆半島から関東西部で記録的な大雨になる降り方は、気象庁が注意喚起で例に出した狩野川台風(一九五八年)とよく似ていた。予想された通りの雨が降った」と解説する。

 九月九日に千葉県に上陸した台風15号では、千葉市で最大瞬間風速五七・五メートルを観測した。「中心付近の狭い範囲で吹く暴風は、台風15号の方が強かった。これは中心気圧が同程度なら、台風のサイズが小さいほど気圧の傾きが急になるため。暴風の吹いた範囲は今回の台風19号の方が比べものにならないほど広かった」(饒村さん)という。 (宇佐見昭彦)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報