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【社会】

50年、毎日磨いた理髪店が… 「もうあきらめなくちゃ」 那珂川氾濫の水戸

棚などが散乱し、泥だらけになった店内を見て立ち尽くす小圷洋子さん=15日午後、水戸市岩根町で

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 「こんなことになるなんて。本当にショック…」。台風19号の豪雨で那珂川や支流が氾濫した水戸市岩根町の理髪店経営、小圷洋子さん(76)は、泥だらけになった店内を見回し、立ち尽くした。

 十三日未明に、店を訪ねてきた消防隊に「避難してください」と言われた。外を見ると、庭には近くを流れる川からあふれた水が流れ込んでいた。膝まで水につかりながら、約五百メートル離れた親族の家に避難した。

 翌日になって店に戻ると、信じられない光景が目に飛び込んできた。木造二階建ての店舗兼住宅の一階は、頭より上の部分にまで泥の跡があった。理髪店のいすや洗面器、道具を入れていた棚はなぎ倒され、辺り一面に泥がびっしりと付いていた。「逃げていなかったら、どうなっていたことか」と、水害の恐ろしさを実感した。

膝まで水につかりながら避難した小圷さん。「とてもショック」と肩を落とす

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 二十歳の時から五十年以上、店を続けてきた。毎日きれいに店内を掃除してきただけに、「こんな状況になってしまって、とてもショック」と肩を落とす。

 住宅部分も浸水がひどく、室内には泥の臭いが充満する。住宅部分はきれいにして、何とか住める状態に戻したいという。だが、半世紀以上守ってきた店は、「年も年だし、もう諦めなくちゃね」と、区切りを付けようと思っている。

 一方、氾濫で水没した同市飯富町の常磐道水戸北スマートインターチェンジ(IC)付近では、茶色い水が残ったままで、上下線とも通行止めになっている。 (松村真一郎)

台風19号の影響で冠水し、水に漬かったままの常磐道水戸北スマートIC付近=15日午前、水戸市で、本社ヘリ「あさづる」から(戸田泰雅撮影)

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