東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

避難所 女性に配慮を  授乳・更衣室確保、対応に差

16日、避難所で毛布にくるまり寒さをしのぐ女性=いずれも長野市三才の北部スポーツ・レクリエーションパークで

写真

 台風19号で被害を受けた各地では、被災者が身を寄せる避難所で女性のプライバシー確保も課題となっている。内閣府は授乳室や更衣室の確保といった対応を呼び掛けているが、避難所によって差が見られる。 (寺岡葵、城石愛麻、安永陽祐)

 千曲川の堤防が決壊した長野市穂保(ほやす)地区の住民らが避難する屋内運動場「北部スポーツ・レクリエーションパーク」。テントが二つ張られ、授乳や着替えのための女性専用スペースになっていた。一〜十歳の子ども三人と身を寄せた女性(32)は「避難した当初はトイレで着替えた。ありがたい」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 保育士らによる子育て支援団体もサポート。妊娠中の女性(36)は、一歳十カ月の長男を保育士に預けて体を休めていた。「安静にしなければいけないので、保育士さんが来てくれたのはうれしい」。団体スタッフの平沢泉さん(53)は「避難の長期化が見込まれる中でお母さんが少しでも体を休められれば」と話す。

 長野県は五月、市町村が策定する避難所運営マニュアルに、授乳スペースの確保などを盛り込むよう通達。だが、態勢は避難所によって異なる。

 授乳向けなどの女性専用スペースは、長野市や佐久市の避難所の一部にはない。担当者は「要望がなかった」(佐久市)、「乳児を連れた避難者がいなかった」(長野市)などと説明する。須坂市は一部の避難所で、要望が出る前から女性専用スペースを確保した。ただ市は「市内の全避難所が確保しているかどうかは、把握していない」と話している。

 関東地方で避難を強いられている人は十九日午前十時時点で、茨城県が三百十三人、神奈川県二十八人。十八日の日中時点で、栃木県二百八人、埼玉県百十七人、千葉県四十四人、群馬県三十七人、東京都二十六人。

 内閣府は台風19号上陸前の今月十日、女性に配慮した避難所運営を都道府県に要請。避難所に男女別の管理責任者を置くのが望ましいともしているが、避難所によっては女性の責任者を置けていない場所もある。

 地域防災に詳しい池田恵子静岡大教授は「避難所の責任者が男性だと、女性の避難者は要望があっても言いだしにくい。女性の声を反映する態勢をつくるべきだ」と指摘している。

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報