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【社会】

那珂川増水で壊滅的被害 観光やな、今季の営業断念

17日、土砂や流木が流れこんだ黒羽観光やなの飲食施設

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 台風19号の影響で、北関東随一の観光やなの名所「黒羽観光やな」(栃木県大田原市)も大きな被害を受けた。産卵期に川を下ってきた落ちアユを眺めながら楽しめる時期だが、自慢の飲食施設は屋根と骨組みだけの無残な姿に。復旧のめどが立たず、来月三日までを予定していた今シーズンの営業は断念を余儀なくされた。 (小川直人、北浜修)

 施設は黒羽観光簗(やな)漁業組合が運営する。一九六七年に開業し、八一年に現在の場所に移転した。河川敷の建物は約五百人ほどが入れる。ござの上やテーブル席で、那珂川を見ながらアユの塩焼きなどを楽しめる観光スポットとして知られ、昨年は市内外から約二万八千人が訪れた。今シーズンは十一月三日まで営業する予定だった。

 台風19号の猛威は容赦なかった。那珂川の増水で飲食施設は水没し、屋根と鉄骨の骨組みだけが残った状態に。床はめくれて泥や流木で覆われ、厨房(ちゅうぼう)設備も倒れるなど、壊滅的な被害だった。施設事務所の水位は一・六メートルに達し、過去の水害よりも高かったという。

被災前の黒羽観光やな。台風19号による那珂川の氾濫で、手前のやなも、奥の建物も崩壊した=2017年8月撮影、栃木県大田原市で(同市提供)

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 土砂や流木が流れ込んだ飲食施設を前に、ぼうぜんとする組合常務理事の松浦節さん(78)は「落ちアユが楽しめる時期を迎え、営業中止は残念だ」と肩を落とす。

 松浦さんによると、十七日に組合幹部らが協議し、大田原市の観光振興のためにも再建する方針を確認した。十一月十八日の理事会で今後の対応を協議する。松浦さんは「復旧には多大な費用が必要になる。公的支援も含め再建策を検討したい」と話す。

 アユの漁獲量(二〇一七年)で見ると、那珂川は三百六十四トンと、神奈川県の相模川(三百七十三トン)に次いで全国二番目に多い。県農村振興課は、今回の台風19号が来シーズンのアユ漁に与える影響については、産卵のピークが十一月であることから「大きな影響はないのではないか」とみている。

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