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【社会】

天皇陛下 即位の礼 平和を願い 国民に寄り添い 憲法にのっとり

「即位礼正殿の儀」で、即位を宣言される天皇陛下=22日午後1時19分、皇居・宮殿「松の間」で(代表撮影)

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 天皇陛下の即位を国の内外に広く知らせる「即位礼正殿(せいでん)の儀」が二十二日、皇居・宮殿「松の間」で開かれ、陛下は日本国憲法が定める象徴天皇として即位したことを宣言された。国民代表として安倍晋三首相が祝いの言葉を述べ、万歳を三唱。夜は外国賓客らを招いた祝宴「饗宴(きょうえん)の儀」が宮殿で催された。 (皇室取材班)

 正殿の儀は国の儀式である国事行為として行われ、各国の元首や王族、大使らのほか、三権の長や知事、各界代表ら計千九百九十九人が参列した。海外からの参列は百九十一の国や国際機関などにのぼった。

 古式装束の黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)をまとった陛下は、皇位を象徴する玉座(ぎょくざ)とされる高御座(たかみくら)にのぼり、皇后さまも十二単(ひとえ)姿で御帳台(みちょうだい)に登壇した。高御座内に置かれた「御椅子(ごいし)」の両脇には「三種の神器」の剣と璽(じ)(勾玉(まがたま))、陛下が国事行為で使う御璽(ぎょじ)(天皇印)と国璽(こくじ)(国印)が、それぞれ案(あん)(小卓)に載せて置かれた。

 午後一時十分すぎ、和楽器「鉦(しょう)」の合図で侍従が高御座の帳(とばり)を開き、姿を見せた陛下は「憲法にのっとり、日本国および日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います」などとお言葉を読み上げた。陛下はお言葉の中で「国民の幸せと世界の平和を常に願い」など「平和」を三回繰り返し、平和希求への強い思いを示した。

 続いて燕尾服(えんびふく)姿の安倍首相が高御座の前に進み出て「一同こぞって心からお慶(よろこ)び申し上げます」と祝いの「寿詞(よごと)」を述べ、四歩下がって「ご即位を祝して、天皇陛下万歳」と発声。参列者が万歳を三唱すると、皇居近くの北の丸公園で陸上自衛隊が二十一発の礼砲を打ち鳴らした。儀式は約三十分で終わった。

「饗宴の儀」に臨まれる天皇陛下、皇后さま=22日夜、皇居・宮殿「豊明殿」で(代表撮影)

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 陛下は上皇さまの退位に伴って五月一日に即位し、皇位継承儀式の「剣璽(けんじ)等承継の儀」を済ませた。皇室典範には、皇位継承後に「即位の礼を行う」と定めており、即位礼正殿の儀はその中心儀式。参列者には宮殿に配置した三十台のモニターで儀式の様子が紹介された。

 海外からは前回に続く英国のチャールズ皇太子や、中国の王岐山国家副主席らが参列。上皇ご夫妻は退位したことを理由に参列せず三笠宮妃百合子さま(96)は高齢のため欠席した。

「饗宴の儀」に臨まれる天皇陛下、皇后さま=22日夜、皇居・宮殿「豊明殿」で(代表撮影)

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 この日は朝から風雨が激しく、正殿前の中庭に立てられた「旛(ばん)」と呼ぶ伝統の装飾旗二十六本のうち、安倍首相の揮毫(きごう)を刺しゅうした「萬歳(ばんざい)旛」など三本が落下した。中庭に整列する予定だった武者姿の宮内庁職員らは、装束がぬれるため、人数を減らして屋内で配置についた。

 当初計画された「祝賀御列(しゅくがおんれつ)の儀」(パレード)は、台風19号の被害状況などを考慮し、十一月十日への延期が決まっている。

◆正殿の儀 お言葉全文

 先に、日本国憲法および皇室典範特例法の定めるところにより皇位を継承いたしました。ここに「即位礼正殿(せいでん)の儀」を行い、即位を内外に宣明いたします。

 上皇陛下が三十年以上にわたるご在位の間、常に国民の幸せと世界の平和を願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その御心(みこころ)をご自身のお姿でお示しになってきたことに、改めて深く思いを致し、ここに、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国および日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います。

 国民の叡智(えいち)とたゆみない努力によって、わが国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。

 

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