東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

浸水被害 千葉・佐倉の住宅地 泥水暮らし破壊「雨でこうなるとは」

排水作業が続けられた冠水した道路=いずれも27日、千葉県佐倉市で

写真

 大雨から二日がたっても、街は水と泥にのみ込まれていた。台風21号の影響による記録的な大雨で、鹿島川などが氾濫した千葉県佐倉市中心街の田町地区周辺では、二十七日朝になるまで住宅街に押し寄せた水が引かなかった。台風15号、19号では浸水被害はなかったが、心配が現実になった。浸水した住宅で身動きが取れないまま夜を明かした住民らは、疲れの表情を見せ、片付けに追われていた。 (小野沢健太)

 「家の中で腰まで水につかり、畳がプカプカ浮いているのを、どうすることもできなかった」。鹿島川沿いで喫茶店を営むボーエン容子さん(49)は、店に隣接した自宅が浸水した。大雨がやんだ後の二十六日午前五時ごろ、家に水が入ってきた。水位はゆっくりと上がり続け、二階に避難。川が近いこともあり、避難できなかったという。

 二十七日午前、水が引いたボーエンさんの自宅から数十メートル離れた川沿いの道路は、まだ冠水していた。ポンプで水をくみ出していた同市の消防団員笛吹(うすい)洋一さん(58)は「排水作業をしようにも、川の水位がなかなか下がらず、排水先を確保できなかった。歯がゆい思いだったが、今日になってようやく川の水位が下がった」と悔しそうに話した。

自宅前で片付けに追われる住民

写真

 近くの住宅街は、水が引いた後も大きな水たまりがあちこちに残り、路地は泥にまみれ、土のにおいが立ち込めていた。少なくとも十数軒が浸水被害に遭ったとみられる。複数の住民によると、二十六日夕方から翌日未明にかけて、住宅の浸水は解消されたという。

 「家の外は辺り一面、ひざくらいまでの水につかっていた」。会社員の山家(やまや)ひとみさん(51)は二十五日午後三時ごろ、昼寝から起きて外の様子を見て驚いた。家の中はまだ浸水していなかったが、危険を感じた。「逃げるなら今しかない」。車を動かすことができ、勤務先に避難。二十七日に自宅に戻ってきた。

 玄関の引き戸には、地面から三十センチほどのところに浸水した際の泥の跡がくっきり。屋内は床上数センチまで水が入り込み、カーペットなどがずぶぬれになった。「まさか雨でこんなことになるとは思わなかった。台風や大雨ばかりで何度も緊張を強いられ、疲れた」とぼうぜんとしていた。

 家から家具を運び出したり、道路の泥を洗い流したりして慌ただしい様子の住民も。建築業佐藤秀勝さん(70)方は床下まで浸水。泥掃除をしながら「床下の排水もしなければいけないし、これからが大変」と不安そうだった。

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報