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【社会】

白川郷で小屋全焼 合掌造り集落は被害なし

岐阜県白川村の白川郷で、炎を上げて燃える駐車場の小屋=4日午後2時40分ごろ(近隣店舗提供)

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 四日午後二時四十分ごろ、岐阜県白川村荻町の白川郷で、小屋が燃えていると付近の住民から一一九番があった。県警高山署によると、駐車場の小屋二棟が全焼し、約二時間後に鎮火した。世界文化遺産に登録されている合掌造り集落への被害はなく、けが人もいなかった。

 署によると、燃えたのは、集落に向かう観光客らが利用する村営「せせらぎ公園」の駐車場にある物置小屋と配電設備小屋。集落の中心部から約四百メートル離れ、川を挟んで対岸にある。かやぶき屋根だが文化財ではないという。出火原因を調べている。

 付近では一日から、夕方以降に紅葉のライトアップが行われていたが、火災を受け四日は中止となった。

 現場近くの飲食店の女性従業員は「外に出たら小屋が燃えているのが見えた。首里城の火災があったばかりなので、とても怖かった」と話した。

◆延焼防ごうと集落内も放水

 火災があった小屋の対岸にある合掌造り集落では、住民たちが自主的に集落内などに設置された放水銃五十九基を稼働。対岸からの火の粉を防ごうと、各家屋の周りに水のカーテンを張り巡らせた。

 合掌家屋に住む三十代の女性は、火災を知らせるサイレンを聞くと同時に、消防団員の夫から「火事だ」とメールを受けた。外に出ると、対岸の小屋から黒煙と炎が上がっているのを確認。他の住人たちが放水銃を準備しているのを見て、自宅前に設置されている放水銃を作動させた。

 白川郷では、合掌造り集落の火災に備え、地元消防団が年に一回、放水訓練を実施。今年も十月下旬に、一斉放水訓練があったばかりだった。

 女性は「訓練のおかげで、すぐに放水に取り掛かることができた。合掌家屋に住む者として、いっそう火には注意しないといけない」と話した。

 白川村消防団長の小坂秀昭さん(60)は「放水銃のおかげで延焼を防ぐことができたと思う」と住民の素早い行動をねぎらった。

 首里城の火災後に防災無線で注意を呼び掛けたといい、「『同じ世界遺産を持つ白川村では、絶対に火事を起こさないようにしよう』と放送していたので、住民たちの意識が高かったと思う」と話した。

 

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