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【社会】

フィリピン残留2世 国籍取得へ 先月来日の82歳岩尾さん

岩尾ホセフィナさん=PNLSC提供

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 日本国籍回復への支援を日本政府に求めるため、先月来日していたフィリピン残留日系二世の岩尾ホセフィナさん(82)が、日本国籍を取得できることになった。二世らを支援するNPO法人フィリピン日系人リーガルサポートセンター(PNLSC、東京都新宿区)が、七日発表した。

 PNLSCによると、ホセフィナさんは日本人の父親とフィリピン人の母親の元に生まれた。父親が第二次大戦中にフィリピン人に殺害され、無国籍で戦後を過ごした。一九八〇年代から父親の身元を確認するためマニラの日本大使館に手紙を何度も出し、二〇一二年、PNLSCの調査で父親は大分県出身の岩尾久衛(きゅうえ)さんであることが判明。今年八月に大分家裁杵築(きつき)支部に申し立て、今月一日、証拠を集めて戸籍をつくる「就籍」が許可された。

 二世の就籍が認められると、三世以降の子孫は日系人として日本に定住でき、出稼ぎで経済的苦境から脱する機会を得られる。

 ホセフィナさんはPNLSCを通じて「喜びをなんと表現してよいかわかりません。フィリピンに残された他の日本人の子どもたちも、日本政府から日本人と認められることを心から祈っています」とコメントした。

 戦前、フィリピンには多くの日本人が移住した。当時の日本とフィリピンの国籍法では、父親が日本人であれば日本国籍が取得できたが、父親が死亡したり、戦後に強制送還されたりするなどして手続きができず、現地に残された多くの日系二世は無国籍になった。PNLSCによると、無国籍状態の二世は今年三月現在で千六十九人いる。 (石原真樹)

 

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