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【社会】

長身用ベッド 東大院生、Vリーグチームと開発中

一般的なサイズのベッドだと足がはみ出てしまう佐藤匠選手(右)と、解決に乗り出した小林ヒロカズさん=埼玉県川越市で

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 一般的なベッドだと足がはみ出してしまう高身長の人に快眠を提供しようと、東京大大学院生の小林ヒロカズさん(25)=東京都文京区=と、バレーボールVリーグの「埼玉アザレア」(埼玉県川越市)が共同で、部品を組み合わせて身長二メートル以上の人にも対応できるベッドの開発に取り組んでいる。東京五輪で来日する外国人の利用も想定し、製作資金確保のため、インターネットのクラウドファンディングで寄付も募っている。 (中里宏)

 構想では、七十五センチ×百センチや一メートル×二メートルなどのさまざまなサイズでマットレスや土台の部品を用意し、それらを複数組み合わせて一つのベッドにする「モジュラー式」の製品を目指す。幅や長さを自由に変えられるため、体が大きい人にも対応できる。

 小林さんは、専門領域にとらわれず製品を取り巻く社会や環境を再設計することを目指すシステム創成学専攻。中学、高校とバレーボール部で活動し、高身長の部員がベッドに困っていたのを見てきたのが開発に取り組むきっかけとなった。「身長一九〇センチを超えると普通のベッドでは足がはみ出し、翌日の疲れや不快感につながる。アスリートにとって特に睡眠は大事」と話す。

 小林さんによると、世界には身長が一九〇センチ以上の人が約五千万人いるという。しかし全人口比では1%にも満たないため、ベッドメーカーのマットレスは二メートルまでがほとんど。「搬入時の大きさ制限もネック。特注品は高額になってしまう」。そこで、開発のために高身長の人たちの知見を得ようと国内のバスケットボール、バレーボール、ラグビーチームなどに打診したところ、埼玉アザレアが協力を申し出た。

 チームで最も高い身長一九五センチの佐藤匠(たくみ)選手(23)は「けがをして両足首に人工靱帯(じんたい)が入っているので足首を冷やせないが、遠征先のベッドだと足が外に出てしまう。かがんで寝るしかない遠征はストレスでしかない」と訴える。

 小林さんは、ツイッターのハッシュタグ「#helptallpeople(ヘルプ・トール・ピープル)」で情報提供や発信をしており、試作品の材料費十五万円を目標にクラウドファンディングを立ち上げた。十六日の終了を前に既に目標額は超えたが、小林さんは「来年の東京五輪で来日する高身長の外国人の『おもてなし』にも間に合わせたい」と意気込み、さらなる上積みを目指す。

モジュラー式ベッドのイメージ=小林ヒロカズさん提供

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