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【社会】

ハンセン病補償法成立 おわび明記 家族に最大180万円

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 ハンセン病元患者家族に最大百八十万円を支給する補償法と、名誉回復を図る改正ハンセン病問題基本法が十五日、参院本会議で全会一致により可決、成立した。元患者への補償金支給法施行から十八年遅れ、家族補償がようやく実現。補償対象者は厚生労働省の試算で約二万四千人、支給開始は来年一月末を見込む。今後は家族関係の修復や差別解消への啓発活動が課題となる。

 両法は議員立法。補償法は国の強制隔離政策で家族が受けた苦痛や苦難に対し、国会と政府による反省とおわびを前文に明記した。

 精神的苦痛への補償金として元患者の親子や配偶者らに百八十万円、きょうだいらに百三十万円を支給する。六月の熊本地裁判決より、補償額と「家族」の範囲が拡大された。

 支給には請求が必要で、家族と証明する資料の確認や外部有識者による認定審査会の審査を経て厚労相が認定する。請求期限は法施行後五年以内。死亡した原告は補償対象に含めず、省令で同額の特別一時金を支払う。

 改正基本法では、差別禁止や名誉回復、福祉増進の対象に、元患者だけでなく家族も追加した。また高齢化が進む元患者の医療・介護環境を整備し、国立ハンセン病療養所に勤める医師の兼業規制を緩和する。

 熊本地裁は六月二十八日、原告五百四十一人に一人当たり三十万〜百三十万円(一割の弁護士費用除く)を支払うよう国に命じた。七月九日に安倍晋三首相が控訴見送りを表明。その後、原告側も控訴せず、地裁判決が確定した。政府は訴訟の参加・不参加を問わず、新たな補償措置を講じるとした。

 

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