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【社会】

<変わる東京2020>高輪ゲートウェイ駅公開 首都の新玄関 湾岸大事業

報道公開されたJR高輪ゲートウェイ駅の構内=16日、東京都港区で(松崎浩一撮影)

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 JR東日本は十六日、品川駅で線路切り替え工事を行い、山手線と京浜東北線の一部区間が運休した。始発から夕方まで山手線が異例の長時間運休した工事は、来春、約五十年ぶりの新駅として誕生する「高輪ゲートウェイ」建設に伴う。北海道から九州まで各地を結ぶ新幹線が発着する東京駅から「首都の玄関口」が交代する可能性を秘めたビッグプロジェクト。JR東日本は、鉄道収入の拡大が見込めない人口減少時代の新たな収益の柱にしようと、湾岸の街づくりに照準を定めている。

 「車両基地として、いわば陰の存在だった場所が生まれ変わり表舞台に出る。世界中から人が集まる東京の中心になる」。新駅の開発担当者はこう夢を語る。新駅の用地は品川−田町間に広がっていた列車を留め置く線路の再利用で生まれた。駅周辺は高層ビル四棟などに外国人向けマンションや高級ホテルなどを備えた「国際ビジネス交流拠点」として二〇二四年に本格開業する。駅舎そのものは三階建てと小規模。担当者は「新駅は名前の通り、あくまで玄関。その先に街が広がる」と説明する。

 JR東が新駅と並ぶ街づくりプロジェクトとして開発するのが竹芝地区。羽田空港と結ぶ東京モノレールが乗り入れる山手線の浜松町駅に近く、来年四月、一部施設がオープンする予定だ。

 水辺の立地を生かし、東京湾に生息する貝や甲殻類などの生物を観察できる干潟の整備や、劇団四季の新劇場などユニークな施設を構想する。羽田空港や浅草、伊豆七島などと結ぶ船便の発着拠点もできる。

 こうした場所で開発を進める理由は、ほかの交通機関と接続できる便利さだ。新駅の駅前には今後、京急線泉岳寺駅への出入り口もできる。京急線は羽田空港に直接乗り入れる私鉄だ。

 JR東海は二七年には、リニア中央新幹線の品川−名古屋間の開業を目指す。将来、新駅とすぐ隣の品川駅はデッキを通じつながる計画。さらに鉄道と竹芝を起点とする海上交通の連携で、都内の観光地を結ぶもくろみだ。

 「駅ナカの充実を象徴する東京駅は駅自体が一つの街だが、これからは駅を入り口に、その先の街と一体の開発をする。規模が変わる」。開発担当者は街づくりと一体となった新駅建設が、駅ナカの店舗やテナント収入にとどまらない経営資源の発掘につながると強調する。

 JR東は、東京駅や新宿駅と羽田空港を鉄道で直結させる羽田アクセス線にも着手。既存の交通網の充実にも余念がない。ある幹部は「東京駅の赤レンガ駅舎が変わらない象徴だとすれば、高輪や竹芝は変わり続ける象徴になる。サービスもイベントも世界初の最先端を次々打ち出す」と意気盛んだ。

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