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【社会】

就活ハラスメント 国は対策を 「彼氏つくらないと」「2人で飲みに」

就活ハラスメント防止についてサングラスをかけて対策の必要性を訴える学生。右は対馬尚さん=2日、東京・霞が関の厚労省で(由木直子撮影)

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 厚生労働省の審議会が11月にまとめたハラスメントの防止指針では就活生へのセクハラ、パワハラ防止に実効性を欠くとして、東京都内の6つの大学の学生らでつくる有志団体「セーフ・キャンパス・ユース・ネットワーク」の学生らが2日、都内で記者会見を開き、文部科学省に声明文を提出した。指針の修正を求め、就活の当事者である現役学生が会見を行うのは初めて。

 声明をまとめたのは慶応、上智、早稲田、国際基督教(ICU)、創価、東京各大学の学生。学生らは「圧倒的な力関係を背景にしたセクハラに耐え、泣き寝入りしてきたがもう黙らない」と改善を訴えた。この日は4人の学生が会見した。就職活動への支障を懸念し2人は顔を写さないよう求め、1人はサングラスをかけた。

 防止指針では、企業にハラスメントを禁止し、相談窓口を設けることを義務付けているが、就活生の保護策は義務付けておらず、慶大院生の対馬尚(なお)さんは「抑止力が全くない」と言う。学生らは社員向け同様、就活生へのセクハラ、パワハラも禁止し、相談窓口の設置も義務付けるよう求めている。大学へも実態調査と相談窓口設置を求めた。

 昨年6月から1年間就活した大学生の女性は会見で、面接やOB訪問などの際に「早めに彼氏をつくらないと売れ残る」などと言われたが、選考に悪影響があることを恐れて反論できなかった。「後輩たちにはこんな経験をしてほしくない」と話した。

 「訪問したOBに飲み会に誘われ、その後2人で飲みにいかされた」「ホテルに行くならエントリーシートを書くのを助けるといわれた」−など、グループには学生からの実態報告も寄せられている。人事部以外の社員が大学OBとして採用活動を手伝う際に問題行動を起こす例が目立つ。

 会見に同席した三浦まり上智大教授によると、大学側も学生の就職率を気にするあまり「企業の問題行動があっても強く要求することができない傾向があり、対応は不十分」という。 (池尾伸一)

 

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