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【社会】

長時間正座・夕飯抜きなど例示 「子どもに苦痛」は体罰 厚労省指針素案

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 子どもに対する親の体罰を禁じた改正児童虐待防止法などが来年四月から施行されることを受け、厚生労働省は三日、体罰の定義を含む指針素案を検討会に示し、大筋で了承された。体罰を、子どもの身体に苦痛や不快感を引き起こす行為(罰)と初めて定義。「長時間の正座」「夕飯を与えない」など五つの例を挙げた。虐待事案で暴力がしつけ名目で正当化されていたことを踏まえ、しつけとの違いを明確にした。

 指針素案は、子育てへの社会全体での支援が目的で、保護者を罰したり追い込んだりすることは意図していないと強調。暴言や怒鳴るなどの行為は体罰ではないが、子どもの権利を侵害し心を傷つける行為とした。子どもの身を守ろうとしたり、第三者に被害を及ぼす行動を止めたりする行為は体罰に当たらないと規定した。

 体罰の具体例としては(1)注意したが言うことを聞かないので頬をたたく(2)いたずらしたので長時間正座させる(3)友達を殴ってけがをさせたので同じように殴る(4)物を盗んだので罰としてお尻をたたく(5)宿題をしなかったので夕飯を与えない−を挙げた。

 素案では、体罰が反社会的な行動を増やしたり、攻撃性を強くしたりするなど成長への悪影響を指摘。体罰をしないために、子どもをほめるなど具体的な子育て方法を示した。また、親が一人で育児の負担と悩みを抱え込まないように、自治体などの家事や育児サービスの利用や相談を勧めた。

 厚労省は今月中にもパブリックコメント(意見公募)を実施し、それを受けて検討会が本年度中に最終的な指針を出す。

 「しつけ」と称した虐待事件が相次いだことを受け、児童虐待防止法などが改正され、親権者や里親らによる体罰禁止が盛り込まれた。罰則規定は設けられていない。

 親権者に必要な範囲で子を戒めることを認める民法の「懲戒権」についても、法施行後二年をめどとし、規定の削除も含めた議論が続いている。

 

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